ドイツのカジノ事情

大人の遊び場、カジノ。日本でも度重なる議論を経て、カジノ導入に向けたIR(統合型リゾート)推進法が2016年に成立したものの、まだ実現はされていないのが現状です。カジノの本場といえばラスベガス、マカオ、香港などが有名ですが、元々の発祥はイタリア。世界では約140ヵ国で合法化されており、ドイツにも伝統的なカジノが存在します。今回はドイツのカジノ事情についてお伝えします。

 

 

カジノの歴史

 

カジノ(Casino)の語源はベネチア語で、小さな家という意味です。本来、貴族たちの別荘のことを指し、賭博も含めた社交の場となっていました。賭博自体は、12世紀頃からベネチアのカーニバル期に野外で行われていたとの歴史的記述も確認されています。1638年にはイタリアのベネチアで制度化され、17世紀なかばには100ものカジノが既に存在していたそうです。ヨーロッパで広まったカジノは、貴族階級が集う賭博のための社交場と、庶民のための賭場の二つの形式に分かれて発展をみせました。

 

さてドイツにおいては、1396年にカジノの原型となる遊戯場がフランクフルトに存在したといわれていますが、現代のような施設としては1720年にドイツ西部ラインラント―プファルツ州の温泉保養地であるバート・エムス(Bad Ems)において最初のカジノが誕生しました。一方、フランス革命を経て急増したフランスのカジノは、1830年代にナポレオンの規制によって禁止となったため、ドイツのカジノを訪れる人々が急増し、たちまちドイツはカジノの中心地となりました。

 

バード・エムスのカジノ

 

 

文豪、芸術家が愛するドイツのカジノ

 

ドイツのカジノは1970年代までは温泉保養地にのみ存在し、70年代以降は大都市やその周辺都市でも設立され始めましたが、その多くはゲーム機器のみが設置されているようです。国内のカジノは2017年現在で65施設あり、最も有名なカジノはバーデン=ビュルテンブルク州の都市バーデン=バーデン、フランクフルト近郊のヴィースバーデンにも荘厳なカジノ施設が存在し、伝統を感じさせます。

バーデン=バーデンは高級保養地としても名高く、ゲーテ、ワーグナー、ブラームスといったドイツ国内の文豪や作曲家のみならず、世界中から著名人が訪れ、ドストエフスキーもこのふたつのカジノでルーレットに明け暮れ、ヴィースバーデンではたった一夜で全財産の3000グルデン(現在の約30,000ユーロ/約400万円)を散財してしまったという逸話は有名で、この経験をもとにドストエフスキーは『賭博者』という作品の中で、架空のドイツの街でギャンブルに身を滅ぼす主人公を描いているほどです。ヴィースバーデンのカジノには今でもドストエフスキーが大敗したルーレットが展示してあるとか。

また、バーデン=バーデンにはブラームスが滞在していた家(ブラームスハウス)やブラームスと親交の深かったクララ・シューマンの家(クララハウス)もあり、街自体が文化芸術とも深く結びついていることが垣間見えます。

 

 

ドイツの伝統あるカジノは、北米やアジアのカジノの賑やかさとは違った魅力で溢れているようです。

 


参考HP

https://de.statista.com/statistik/daten/studie/898911/umfrage/anzahl-der-casinos-in-deutschland/

  • Dostojewski muss gewinnen Wiesbaden lebt!

https://wiesbaden-lebt.de/dostojewski-muss-gewinnen

  • Deutsche Spielbanken Online Casinos Deutschland.com

https://www.onlinecasinosdeutschland.com/spielbanken/

 

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