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トランスユーロアカデミーHP開設


トランスユーロでは今年の春より「トランスユーロアカデミー」を開校し、代表取締役の加藤が自ら教壇に立ちドイツ語特許翻訳入門講座をスタートしました。講座は順調に進み、16名の受講生が無事に入門講座を修了する見込みです。

 

そのトランスユーロアカデミーのホームページが完成しましたので、お知らせ致します。是非ご覧になってください。

https://www.trans-euro.jp/TAex/

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2020.11.04

法律翻訳

「法の欧州化」とドイツ語法律翻訳


ドイツ語の法律文書を翻訳するときには、ドイツ法だけを意識すればいいのでしょうか?欧州の中にあるドイツでは、ドイツの法律だけでなく、欧州の法律にも気をつけなければいけません。

ドイツ法の欧州化またはヨーロッパ化

多くの方がご存知のように、すでに20年以上前から、「ドイツ法の欧州化またはヨーロッパ化(Europäisierung des deutschen Rechts)」が進んでいます。こうした事情は、契約書翻訳にかぎらず、あらゆる法律文書、ビジネス文書の翻訳に関して意識しなければならないことです。

もちろん、法に限らず多様な分野における政策の「欧州化」は、欧州連合加盟国および欧州経済圏協定締約国(欧州経済領域(EEA)諸国)で進んでいます。このような趨勢を意識しておくことが、EU諸国と関わりを持つ域外諸国、日本においても重要であることは言うまでもありません。

EUの「規則」と「指令」

ドイツ語の法律およびビジネス文書を日本語訳する際に注意しておくべきEU法は、どちらかと言うと「EU一般データ保護規則(GDPR, DSGVO)」のような「規則(Regulation, Verordnung)」ではなく、「指令(Directive, Richtlinie)」のほうです。

前者の「規則」は、施行される(実際に効力を発揮するようになる)と、EU市民に対して直接の効力を有します。これに対して、「指令」は、EU加盟国に対して当該指令の目的とするところの実現を求めますが、その方法は各国に任されます。ほとんどの場合は、EU指令に対応する国内法の改正、または必要な場合は新たな立法によって当該EU指令の政策目的を達成しようとします。

ドイツ国内法における対応の例

EU法へのドイツ法の対応の例は、ことさらに探すまでもなく、あらゆる法領域に存在します。日独の法的および経済的関係にとって重要なドイツ民法典(BGB)、ドイツ商法典(HGB)といった基本的な法領域はもちろん、ドイツの会社法制、労働法制、社会保障法制、競争制限法(GWB)に代表される独占禁止法制、さらに刑事法領域(経済刑法を含む)においても、EU法に対応させる措置がとられています。

EU法に対応させる方法には、例えば条文の新設があります。新設の条文は日本において新設条文に枝番を付するのと同様です。一例としては、ドイツ商法典(HGB)「第9条 商業登記簿及び企業登記簿の閲覧(§9 Einsichtnahme in das Handelsregister und das Unternehmensregister)の「第9b条 ヨーロッパ情報登録ネットワークシステム;法令による委任(§9b Europäisches System der Registervernetzung; Verordnungsermächtigung)」があります。そして、この第9b条には、本条文の根拠となる2009年から2013年にかけての「EU指令」が明記されています。

ドイツ語法律翻訳とEU法

ドイツ語で書かれた判決、契約書、取引約款といった法律文書およびビジネス文書、特許関係書類など、分野や形式を問わず、法令に関わる文書を翻訳する場合、現在は、つねにEU法への目配りが欠かせないものとなっています。

ドイツ語の法律およびビジネス文書の翻訳をメインフィールドとする私は、ドイツ法の関連条文とともに、EU指令の英文正本およびそのドイツ語訳を参照しています。正確な訳文を作成するために勉強する毎日です。

トランスユーロでは、法律系のバックグラウンドがある翻訳者が在籍し、法律関連文書の翻訳を担当しています。ドイツ語・英語の契約書~裁判関連文書の翻訳にも対応しております。翻訳が必要な書類がある場合は、御見積いたしますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

 

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