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トランスユーロアカデミーHP開設


トランスユーロでは今年の春より「トランスユーロアカデミー」を開校し、代表取締役の加藤が自ら教壇に立ちドイツ語特許翻訳入門講座をスタートしました。講座は順調に進み、16名の受講生が無事に入門講座を修了する見込みです。

 

そのトランスユーロアカデミーのホームページが完成しましたので、お知らせ致します。是非ご覧になってください。

https://www.trans-euro.jp/TAex/

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2020.04.06

翻訳一般

翻訳会社がDeepLの「日本語→英語」の機械翻訳精度を調査する
主にコンテンツ翻訳の視点で


 以前掲載したDeepLに関する記事で触れた通り、つい最近、日本語翻訳ができるバージョンのDeepLがリリースされました。そこで、早速私たちは、日本語から英語への翻訳でその精度を確かめてみました。逆方向(英語から日本語)の翻訳での評価は別な記事でご紹介します。トランスユーロでは、HPだけでなくブログも3か国語で展開しておりますが、人間がそれぞれ翻訳しています。今回のテストでは、このブログを題材にし、DeepLが日本語から英語へ翻訳したものが、人間が翻訳したものと比較してどのようになるかを評価しました。

大まかな印象

全体的には、多くのケースでDeepLが翻訳した英語は理解可能なものでしたが、書き方や文章の構成という点では人間が翻訳したものと大きく異なりました。

Web上で公開されているようなブログ記事を人間が翻訳する場合、法律文書とは違って、より柔軟にその国の習慣に沿った用語を選択して翻訳します。しかし、DeepLでは、原稿となった日本語を忠実になぞるため、翻訳された英語が不自然で、読者には違和感のあるものになります。

以下で個々の事例を見ていきましょう。

 長い文の翻訳で意味を取り違える

日本語では、いくつかの「句」または複数の情報で一つの文が構成されるため、一つの文の情報量が多く、長くなることがあります。この点においては、DeepLも日本語と同じ様に一つの文に翻訳しようとします。しかし、多くの場合、英語に翻訳した時には、複数の短い文に分ける方が分かりやすいのです。

ここでは、トランスユーロのブログ「KANDA」から万世橋について書かれた記事の一文を例に挙げます。

原文の日本語

駅舎は東京駅と同じく辰野金吾が設計した、豪華な赤レンガ造りの建物でしたが、残念ながら1923年、関東大震災で焼失します。

DeepLの英訳

The station building was a luxurious red brick building designed by Kingo Tatsuno, like Tokyo Station, but unfortunately it was destroyed by fire in the Great Kanto Earthquake in 1923.

人間の英訳

Manseibashi’s layout was designed by Tatsuno Kingo, who was also responsible for the design of Tokyo Station. It was a gorgeous red-bricked building, which unfortunately burned down in the Great Kantō Earthquake of 1923.

英訳は、人間によってなされたものの方が二つの文で構成されていて分かりやすいと思います。また、DeepLは、「万世橋が東京駅と同様にデザインされた」と訳してしまっていますが、それは言いすぎです。原文では、「万世橋は東京駅をデザインしたのと同じ建築家がデザインした」と書かれています。

DeepLには日本語の主語が識別しにくい

日本語は、文章を作る際に文脈に頼る傾向があり、文脈から明らかな場合は主語がよく省かれます。しかし、DeepLは文脈を正しく理解するとは限りません。

ここでは、ランスユーロのフリーランスに向けた記事を例にとり、DeepLの文脈理解力を確かめます。

原文の日本語

トランスユーロ内の翻訳者は、入社以降、OJTにより翻訳の仕方にプラスして技術知識の基礎、学び方、必要な書籍等を先輩より伝授されます。それだけでは当然足りませんが、ここで培われた知識を基盤に自分で調べ、勉強し、更なるレベルUPに励みます

DeepLの英訳

Translators are trained on-the-job and taught by their seniors the basics of technical knowledge, how to learn and the necessary books, in addition to how to translate. Of course, this is not enough, but I will research and study by myself based on the knowledge I have acquired here, and I will work hard to improve my level.

原文では「トランスユーロの翻訳者」がレベルUPに励むと書いているのですが、DeepLでは、続く文章で「私」を主語にもってきています。さらに文全体も不自然です。

 誤訳

トランスユーロのブログ「KANDA」の別な記事では、火事に「遭う」という表現が使われています。もちろん、日本語では火事を起こしてしまう、火事が起きてしまうことを指しますが、DeepLでは火事に「会う」という意味に訳されています。文字通りに訳してしまったのですね。

原文の日本語

火事に遭えば失くすものは大きいですが

DeepLの英訳

If you meet a fire, you have a lot to lose,

人間の英訳

Although they stood to lose a great deal in the event of a fire

まとめ

DeepLの翻訳品質は、機械翻訳の中では比較的良好なものと言えると思います。また、他の無料で使用できる日本語から英語への機械翻訳を含めても、最も良かったと言えると思います。DeepLは、大まかな意味を急いで知りたいときには、原稿となるテキストを合格点ぎりぎりの訳語を使って置き換えてくれるのでとても便利です。言い換えると、詳細な意味が知りたい、または、後に残る印刷物に載せるような訳文が必要な場合にはDeepLの翻訳では不十分です。

特に、WEB上で公報/広告目的で出されているようなコンテンツの翻訳には、DeepLはお薦めできません。それは、日本語と英語での書き方が大きく異なるからです。英語を理解する者が自然に受け取りやすい表現にするために、人間の翻訳者が日本語で言いたかった内容を、英語で、しかも、その文化背景も理解した上で、違和感のない用語を選択して文章を構成しなければなりません。また、日本の文化背景を知っていることを前提にするような文章では、さらに工夫が必要です。読み手が日本の文化を理解していない想定で、どこが分かりにくいか、どこを補った方が良いかを考えながら翻訳する必要があります。この作業はDeepLにはできません。

そうは言っても、日本語から英語への翻訳に関しては、意味を成さないような訳文をつくる他の無料の機械翻訳に比べてDeepLはとても進歩的であると言えるでしょう。

機械翻訳では対応できない、文化背景まで翻訳が必要なコンテンツ翻訳のご要望があれば、いつでもお見積り致します。お見積は無料です。

 

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