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2021.01.04

ドイツ語

ドイツのビジネスマナー  


日本人とドイツ人は、質実剛健、職人気質な点で、類似性を指摘されることがしばしあります。しかし、実情はどうでしょう。文化的習慣の違いはやはり大きく、社会的規範も違う文化圏であるがゆえ、ビジネスシーンにおけるマナーの違いも存在します。特徴的な相違をご紹介します。

1.  挨拶、握手、アイコンタクト

コミュニケーションの第一歩となる挨拶ですが、ドイツのみならず欧米諸国では、握手で挨拶を始めるのが一般的です。また、握手の際は互いに目を合わせ、アイコンタクトを取ることも習慣化しています。日本人にとっても、握手は一般化された行動ともいえますが、アイコンタクトはあまり意識的に行わず、初対面の人間には無意識に目をそらしてしまったり、目を合わせる事自体が苦手な人も多いかもしれません。

2.  ドイツ語の敬称、肩書

ドイツ語の人称代名詞には敬称(Sie)と親称(Du)の2種類がありますが、基本的に上司には敬称を使います。これはもちろん職場の社風にもよりますし、上司から親称で呼び合うことを提案されることもあります。

また、ドイツでは、博士号(Dr.)や、教授(Prof.)という学位が肩書としてある場合は、書面上ではもちろんのこと、話しかける時もその肩書を付けて呼びます。

ドイツと日本の取引がある際、日本語はできなくても、日本の習慣を予備知識として知っているドイツ人の方が、日本人へ「Aさん」とさん付けで呼んでくれる場合もあります。このような時は、男性には「Herr A」(ヘア)、女性には「Frau A」(フラウ)というドイツ語の「さん」を付けて、返答するのも良いかもしれません。

3.  時間厳守への姿勢

ドイツと日本、どちらも国民性の類似性があるといわれていますが、類似点のひとつには時間に対する姿勢があります。

時間通りに業務を開始する―これは日本的規範とも共通しており、仕事に際する当然のルールのようにも思えますが、ラテン諸国など時間に対してややルーズな国々もあることを考えると、これもまた文化的な側面なのかもしれません。ドイツ語のPünktlichkeit(時間を正確に守ること)という表現もあるように、時間通りというのはひとつの社会的規範ともいえます。

しかし、ここで日本的な感覚を持っていると見落としがちなのは、終業時間に関する意識かもしれません。ドイツでは、週40時間勤務の縛りもあり、就労時間に対する姿勢もかなり厳密です。残業はあまりせず、金曜日は時間調整のために早めに帰る人々も多いのです。この点は日本との大きな違いであり、業務上のトラブルのため、残業が長時間発生する場合などは、この点で、衝突が起きる可能性もあります。

 この他にも、様々なビジネスマナーの違いが存在しますが、実際に取引が始まった場合には、互いの文化に基づく行動様式の違いを予備知識に入れておくことで、避けられるトラブルの種もあります。しかし、実際には目に見えない小さな誤解などが、根底に潜んでおり、積み重なることで大きな弊害になることもあり、すぐには目に見えない文化の違いが引き起こす問題を侮ることはできません。

  

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