ドイツで旅をするならば

 ドイツの都市間を移動する場合、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)を使うのが最もポピュラーな手段でしょう。ドイツ国内全土へのアクセスはもちろん、近隣諸国への運行もあります。しかし鉄道のシステムは、やはり日本と大きく違い、戸惑うことも多いでしょう。今日はそんなドイツ鉄道についてお届けします。 

結構違う、日本とドイツの駅

 

DB(デーベー)の愛称で親しまれるドイツ鉄道は、ドイツ全土に鉄道網を持つ1994年に民営化されたドイツ最大の鉄道会社です。(株式は現在も100%政府保有)都市間のネットワークも充実しているので、ドイツ国内を旅行するのに最適ですが、評判はあまり芳しくなく、トラブルに見舞われることも多々あります。日本の鉄道との違いも多くありますが、まずなんと言っても、乗車料金が一律ではなく、乗車する電車、時間帯などの条件によって料金が違うので、注意が必要です。そして、駅構内も日本との違いは多く、まず、改札というものが存在しません。そして、プラットホームに電車が到着する際も、停車位置やドアの位置が記していないので、おおよその位置を予測して待機するしかありません。さらには、日本の駅のように、発車ベルはなりませんので、見送りの際に荷物を車内まで運んであげている間に、電車が発車してしまったなんていう失敗も聞いたことがあります。そしてとにかく、とにかく、とにかく!遅延がとても多いのです。

恐るべきドイツ鉄道

 

ドイツ鉄道の評判があまり良くないのは、この日常化した遅延によるものでしょう。トラブルによる車両変更や、突然の運休なども多く、秩序やルールに厳しく几帳面というドイツのイメージはどこ吹く風といわれても仕方ないのかもしれません。2018年1月から11月までの調査では、時間通りに到着したのは全体の73%だったそうで、目標に掲げられていた82%に達することはできなかったそうです。この遅延の理由には、工事現場の多さ、故障している高速列車ICEの多さ(80%が何らかの故障)、従業員不足、そして使用線路の共有や天候不良なども遅延の主な理由としてあげられています。

日本の鉄道では見かけないサービスと出会い

 

こうしてみると、なかなかカオスな状況ですね。日本の鉄道事情と比べると、見劣りしてしまうのは否めないです。しかし日本で見かけない面白いサービスもあります。ドイツの電車内には自転車を持ち込み可能で、電車によっては自転車用車両まであります。そして、飼い犬も気軽に一緒に乗ることができます。そして、サービスではありませんが、ドイツを鉄道で旅していると、隣に乗り合わせた人や、ボックス内で乗り合わせた人などと気軽におしゃべりが始まることがよくあります。外国人として旅していると、興味津々に話しかけてくれて、心配してガイドまでしてくれるドイツ人も少なくないですし、何だか心があたたかくなります。こういった人と人の近さは、今日の日本ではあまり感じられないと思うのですが、どうでしょう。人と人、町と町を結びつける鉄道で、新しい発見を楽しみたいですね。ドイツ鉄道でのびっくりな体験談、良かったらコメント欄に書いてシェアして下さい。


参考HP

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