スイス最古の町クール

 

スイスを観光で訪れる方は、アルプスを含む壮大な自然を間近で堪能するために様々な登山列車に乗ることが少なくないようです。

その際、大半の人は目的地ばかりに注目するせいか、乗車駅や乗り継ぎの駅にさほど関心がなく、単なる通過点としか捉えていない傾向があります。

とはいえ、路線の始点ならびに終点となる駅は、ただ地理的に好都合であるが故に選ばれていることはどちらかというと稀で、乗降客数の多さがその選定基準になっているケースが一般的です。

そのため、そういった場所は必ずと言っていいほど、仕事をしたり、観光やレジャーを楽しんだりする人が集まるので、一度は足を止めてみる価値はあります。

そして、スイス最大の州であるグラウビュンデン州(Kanton Graubünden、Chantun GrischunまたはCantone dei Grigioni)の州都である「クール」(Chur)が、正にそのような魅力に溢れているのに観光客に意外と見落とされる穴場のひとつです。

したがって、今回は氷河特急(Glacier Express)やベルニナ特急(Bernina Express)などが発着する登山列車の玄関口として知られるクールをご紹介いたします。

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ドイツのグルメ事情

 

2024年3月末、ハンブルクで2024年のミシュラン星付きレストラン(ドイツ国内版)が発表されました。

今年はドイツ国内の340店舗のレストランがミシュラン星付きレストランとなり、ドイツで過去最高の記録を更新しました。

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スイス人のソウルフード「セルヴェラ」

 

いきなりですが、皆様はスイス人の主食といえば何だと思いますか?

というのも、日本人は必ずと言っていいほどお米をメインの食材にして様々なおかずを添える習慣があり、主食と副食が明白になっているせいか、国外でも同様な概念があると考えているようです。

しかし、スイスを始め、欧米諸国ではそのような概念がないため、主食は何だと尋ねられた際にいつも困ってしまい、強いて言うなら「パン」もしくは「ジャガイモ」がそれに当たると答えるしかありません。

したがって、スイス人に対して主食は何であるかを尋ねた際に納得のいく回答を得るのはなかなか難しいです。

一方、スイス人なら誰しもが口を揃えて自身の「ソウルフード」と主張する食べ物なら存在します。

国外ではさほど有名でないものの、スイス人から見ればそれは「スイスの国民食」などと称されるほど絶大な人気を誇り、季節を問わずに色々なシチュエーションで食べられている食材です。

という訳で、今回は意外と知られていないスイス人のソウルフードである「セルヴェラ」をご紹介させていただきます。

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発明大国スイス

 

皆様は「発明家」という言葉を聞いたらどのような人物を思い浮かべますか?

ドイツ語圏では活版印刷技術の発明家として知識を全世界に広めることを可能にしたヨハネス・グーテンベルク(Johannes Gutenberg)がおそらく代表例として挙げられますが、日本では京都にもゆかりのあるトーマス・エジソン(Thomas Edison)と答える人が多いのではないでしょうか?

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Liebe

 

以前は好きな人に告白する手段として、「直接会って思いを伝える」のほか、「ラブレターを渡す」というのも普通の手段でした。

今はSNS時代の到来によってLINEなどで自分の気持ちを伝えるケースも一般的になってきてますよね。

デジタル時代の今、ドイツでもデジタルな方法で告白する人が多いようです。

しかし、ラブレターというのは、メールやLINEでの告白手段よりもずっと長い歴史を持っています。

日本でも平安時代には自分の気持ちを和歌にして相手に贈るという風習がありましたよね。

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ドイツで大麻が合法化

 

2024年2月23日にドイツ連邦会議で、個人による嗜好用としての大麻の所持と栽培に関する法案が可決しました。

早ければ4月には施行されることになりますが、これまでに何度も議論されつつも留保されていた合法化がついに施行されるとあって、大きなニュースとなっています。

処罰の対象となっていた大麻の所持と使用、そして栽培が可能になることでドイツ社会はどのように変わっていくのでしょうか。

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スイスドイツ語講座その13:食べ物(後編)

 

皆様、お久しぶりです。

前回のスイスドイツ語講座では食べ物について色々とご紹介させていただきましたが、野菜に関するお話のみで終わってしまいましたよね?

食べ物は生活していく上で非常に重要で、ネタもそれなりに多いことから、1回の講座では到底収まり切らず、せめて2回にわたってじっくりとご説明したいと判断しました。

したがって、今回のスイスドイツ語講座は「食べ物(後編)」と題して、前編で採り上げた野菜に引き続き、様々な場面で触れる機会のある内容の話をさせていただきます。

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カーニバルの季節がやってきた

 

今年もカーニバルの季節がやってきました。

カーニバルは、もともとカトリックの影響が強く残る地方の風習で、ドイツのカーニバルの中心地はマインツ、ケルン、デュッセルドルフ、ボンなどのライン川沿いの地域です。

カーニバルは、バイエルンやザクセン、ベルリン等の地域では「ファッシング」と呼ばれていたり、「ファストナハト」Fünfte Jahreszeit(五つ目の季節)」など、地域によって呼び名や習わしが異なります。

 

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ドイツの粗悪語大賞2023 Unwort des Jahres 2023

 

毎年1月にドイツ語協会(Gesellschaft für deutsche Sprache e. V.)から発表される『粗悪語大賞』(Unwort des Jahres)

2023年の粗悪語大賞は2024年1月15日に発表されました。

その年の粗悪語/Unwortは、不適切な表現とされる言葉を一般公募し、審査員たちによってその中から選出されます。

流行語大賞とは違う側面からみるドイツの現在がわかるのではないでしょうか。(2022年の粗悪語大賞の記事はこちら

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「バターの塊をくり抜いた」と表現される都市ヌーシャテル

 

「禁断のお酒アブサン」「スイス時計」を始め、「日本で功績を残したスイス人」など過去の記事で複数回にわたってヌーシャテル州(Canton de NeuchâtelまたはKanton Neuenburg)の地名が登場したことを覚えていますでしょうか?

以前も申し上げたように、本ブログでは特定の地域をひいきにしておらず、スイスの各地方の魅力をご紹介したいと思っておりますので、同じ名前が度重なって挙げられたのは決して意図的ではなく、単なる偶然に過ぎません。

逆に、ヌーシャテル州はそれほど多くの魅力を持った地域ですので、皆様にはむしろそれがどのような場所で、どんな素晴らしさを持っているのかもっと知っていただきたいぐらいです。

したがって、今回はお酒と時計の名産地だけに留まらないヌーシャテル州の州都を担うヌーシャテル市をご紹介いたします。

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