優れた交通手段 ドイツの路面電車

ドイツのみならずヨーロッパ諸国では、市民の重要な交通手段である路面電車。日本では昭和40年代、自動車の普及とともに、その大半は姿を消してしまいました。しかし日本同様、自動車産業がさかんなドイツでは、様々な改良を経て今日も現役走行中です。大聖堂や市庁舎を背に、石畳を緩やかに走行するその姿はドイツの魅力的な景観のひとつともいえます。

 

街中を網羅する路面電車

 

ドイツの路面電車はとにかく便利という印象です。国内のたいていの大都市、中都市には走っているので、住民のみならず旅行者にとっても快適な交通手段です。大きな特徴としては、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)同様、信用乗車方式を採用しているため切符を乗車毎にチェックされることがありません。日本のようにICカードも普及していないので、乗車後すぐに車内の刻印機で切符に印字をすることが必要です。抜き打ちの乗車券検査があり、切符を買っていても印字がされていなければ罰金対象になるので注意が必要です。たまに無賃乗車が見つかって揉めていたり、乗り逃げと検査員の追走劇を見かけたりしますが、日本では見かけない光景のひとつでしょう。

 

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日本からも注目されているRLT(次世代型路面電車システム)

 

さて、そんなドイツの路面電車ですが使用されている車両は低床式車両で、いわゆるチンチン電車のような車両を見かけることは少なくなっています。この車両はRLT(Light Rail Transit/次世代型路面電車システム)という省エネ性に優れた、新しい路面電車交通のシステムで使用される車両です。騒音も少なく、段差なく乗降できるため快適な構造となっています。

このRLTは元々1970年代に北米で開発されたシステムで、ドイツでは60年代後半に生まれたシュタットバーン(Stadtbahn)が特徴的にあてはまるようです。シュトラーセンバーン(Straßenbahn)とどう違うのだろう?という疑問がでてきますね。1990年代以降、ドイツのいくつかの街ではRLTを取り入れた路面電車をシュタットバーンと呼称を変えたそうですが、日常生活ではあまり区別されていない場合もあるというのが実情ではないでしょうか。

名前に関してはさておき、ドイツでのRLTは、70~80年代の地下鉄導入計画が高コストによって断念したことにより、従来の路面電車の見直しが進み、郊外では路面電車として、都市部では地下鉄化するなどの改良が行われました。

日本の国土交通省もこのRLTのシステムに注目しており、国内への導入を推進しています。富山市ではすでに2006年に導入されており、宇都宮市でも2018年に着工が始まっており、2022年に宇都宮ライトレールとして開業が予定されているそうです。

 

富山市を走るLRT
富山市を走るLRT

 

地下鉄のようにホームまでの上がり下がりの困難が無く、バスほど渋滞を気にする必要もない、程よい速さで走る路面電車から街並みを眺めるのは風情があって素敵です。ドイツでも発展を遂げているLRTが今後、日本の街でどのように発展していくのか楽しみです。


 

参考HP

 

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