ドイツのマスク事情2 刻々と変わる状況

新型コロナウィルスの感染拡大に世界中が震撼している日々が続いています。3月22日にドイツ全土で発令された接触制限措置は、4月19日までの予定でしたが、5月3日までの延長が、メルケル首相より先日4月15日に発表されました。さて、以前お伝えしたドイツのマスク事情の時から約1か月が経ち、ドイツの人々の習慣や規制にも変化があるようです。

根付き始めたマスク着用の習慣、手作りマスク

 

4月17日現在で、ドイツの感染者数はおよそ13万8千人、死者は4千人以上にものぼります。しかし、4月に入り、11日からの6日間は連続で減少しており、制限緩和も議論されています。厳しい外出規制が功を奏しているのでしょうか。現地の情報では、マスクを着用している人も増えているそうで、自作のマスクも推奨されています。ベルリンの欧州最大級の大学病院シャリテーのウィルス学研究所所長、クリスティアン・ドロステン氏はポッドキャストで、マスクは、「感染防止はできないが、自分が感染していた場合には他者への感染を防ぐことができる。しかし、この習慣がヨーロッパのスタンダードな習慣になることはないだろう」と述べています。ちなみに、ドロステン氏のポッドキャストはドイツでは、今、最も聞かれている人気番組となっているとのこと。

チューリンゲン州イエナではマスク着用義務化

 

ドロステン氏の予想の一方、ドイツ中央部から少し東に位置するイエナは、3月31日に、マスク着用の義務付けを発表し、4月6日から実施しています。ドイツ国内でマスクが義務化された最初の都市となり、商業施設や建物内、公共交通機関での着用が必須となっています。イエナの市長であるゲルリッツ氏は、「マスクに対する偏見をなくしたい」と声明を出しています。この「偏見」が意味するものは、ドイツ及び欧州では、マスクをする習慣がないため、マスクをしている=重篤患者、不審者と思われることであり、このマスクに対するネガティブなイメージを変えて、着用を習慣化し、新型コロナウィルスの拡大予防を図りたいという事です。

この効果もあってか、4月9日からイエナでは、新しい感染者がでていません。イエナを皮切りに、今後もドイツ国内でマスクの義務化が進んでいくかもしれません。

ドイツでは感染者に対する死亡率が低く、接触制限措置の緩和も議論されていますが、時期尚早といった反論も同時に出ています。いずれにせよ、どの国も予断を許さぬ状況であることには間違いなさそうです。

 


参考HP

 

 

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