ドイツで奮闘した離乳食作り
目次
こんにちは。
最後の掲載になる今回は、ドイツでの息子の食卓事情について書きたいと思います。
離乳食作りはなるべく日本のやり方に沿って進めていたので、ドイツ流のやり方は前回ご紹介したPEKiPで聞きかじった程度ですが、購入していたものなどが参考になれば幸いです。
本当に助けられたdm
dmとはdm-drogerie marktのことで、ドイツにあるドラッグストアのチェーン店です。
他にもRossmannやMüllerなどもドイツの大きなドラッグストアですが、私の住んでいた場所ではdmが多く、そちらをよく利用していたため、今回はdmメインでお話しをさせていただきます。
ドイツでの離乳食作りやベビーフードの購入について話そうとすると、避けて通れないのがこのdm…!
あまりに便利だったので、今でも恋しくなります!(笑)
まず、どこの店舗もベビーコーナーのスペースが大きく取られており、粉ミルク、液体ミルクやおむつ、ベビー用品、お洋服など品揃えも豊富で、店舗によっては、子連れの利用客のためにおむつ替え台やおむつの試供品も用意されており、自由に使うことができました。

離乳食に関するものとしては、ベビー用のお皿やエプロン、スプーン、ストックを作るための製氷皿や、ジップロックなどを購入しました。
赤ちゃん用の食器にも使える洗剤なども含めて、消耗品の類は本当にdmに頼り切りで生活していたなあと思います。
ベビーフードも月齢ごとにかなり充実して置いてあります。
dmのプライベートブランドからドイツのベビーフードの老舗メーカーで人気のHiPPまで、種類が豊富でした。
ペーストのにんじん単体や、鶏肉単体の瓶も売っていて、離乳食初期はこのベビーフードで進めるのが主流のようでした。
小さな赤ちゃんの口に入るということもあってか、ほとんどのものがBio(有機栽培)!
これはドイツならではかもしれないなと思いました。
ものすごい量をまとめ買いしているママさんもよく見かけました。
ただし、あまり馴染みのないPuten(七面鳥)のものもあったり、早めの段階でSahne(生クリーム)が入っているものもあったりしたので、原材料はチェックした方が安心かもしれません。

私がよく買っていたのは、5ヶ月から使えるBrei(お粥)の粉末です!
Reis(お米)だけでなく、Dinkel(セモリナ粉)、Hafer(オートミール)や六穀ミックスなど、色々な種類が置いてありました!
Reisは、ものによっては植物油入りのものもあったので、こちらも原材料は念のため確認した方がいいと思います。
小分けにして旅行に持っていけば、牛乳やお湯と合わせてすぐに食べられたので重宝しました!
少し月齢が上がると、ドライバナナが入ったようなものもあったのですが、残念ながら息子はあまり好きではなかったようで、上記のBreiにきな粉や海苔を入れたりして、栄養を補強していました。
dmで購入していたおやつ
ベビー用のおやつの種類も豊富で、8ヶ月頃から食べられるReiswaffeln(ライスクラッカー)、1歳を超えてから食べられるFruchtriegel(フルーツバー)や、Quetschies(パウチに入ったスムージー)にも外出時に大変お世話になりました。
Zuckerfrei (砂糖不使用)が多く、安心して与えられました。
Zuckerfrei が多いのもドイツならではだったかなと思います。
それからベビー用ではないのですが、このLinsenwaffeln(レンズ豆のワッフル)とKichererbsenwaffeln(ひよこ豆のワッフル)もよく買っていました!
gesalzen(食塩使用)と書いてありますが、本当に微量なのでそこまで気になりませんでした。
こちらは、息子がなかなかものを噛み切ることができない悩みをPEKiPで相談したときに、ドイツ人ママさんに教えてもらったものです。
「ライスクラッカーよりも噛み切りやすいし喉に引っ付きにくい。なによりたんぱく質が補える!クリームチーズを塗って野菜を乗せてAbendbrot(夕食)にすることもある。」と言っていました。
息子にあげてみたところ、確かにライスクラッカーよりも軽い食感で食べやすそうで味も気に入り、息子のおやつの定番になりました。
旅行中の栄養補強にも重宝したし、罪悪感なくあげられるおやつだったのでとても恋しいです…。

手に入らなかったもの
日本のやり方に沿って進める中で、手に入らないものもありました。
まず、しらすは本当に売っていません…!
それから、生の鯖などの青魚もあまり見かけませんでした。
燻製や缶詰は売っていましたが、息子にあげたことはありませんでした。
主にサーモンや白身魚をあげていましたが、何がいいか分からない時は、魚屋さんで「赤ちゃんにあげるんだ。」と言ったらおすすめを教えてくれたり、サーモンの部位を脂の少ない尾の方にしてくれたりしました。
野菜類だと小松菜のような青菜はあまり手に入らず、ほうれん草はベビースピナッチで代用していました。
アジア系スーパーに行けば、大根や冷凍のオクラなどは売っていました。
道具としては、すり鉢のようなものはどこを探してもなかなか見つからなかったので、食材をすり潰す作業が大変でした。
最終的に日本から送ってもらったので、持参されるのがいいと思います。
ドイツならではの悩み
ドイツに売っている食材を購入する中で困ったのはパンです。
種類が多すぎて、どれを選んでいいのかさっぱり分かりませんでした!
スーパーに行けばサンドイッチ用の食パンのようなものは売っているのですが、せっかくドイツにいるのでパン屋さんの新鮮なパンをあげたくて、パン屋さんに行っておすすめを聞いたりしていました。
Feinbrotというものが赤ちゃんに良いよとパン屋さんで言われたので、私はよく購入していました。
ものによってはかなり塩辛いものもあるので、大人が先に味見をしたほうがいいかなと思います。
番外編:お食い初め
離乳食からは少し話が逸れてしまいますが、ドイツでお食い初めもしたので、その話を少し書きたいと思います。
魚売り場に行っても一番大事な赤い鯛が見当たらず、どうしようかなと思っていました。
ある日スマホでスーパーのチラシを見ていたら、今週はRoyal Dorado(鯛)が丸々1匹の状態で売っていると書いてあり…!
赤くはないけどお頭も尾もついてるならありだ!!と思い、急遽その日にお食い初めをしよう!ということになりました。
いざ魚を買いに行くと、売り場の人が頭は落とすかどうか聞いてくれたので、全部そのままで!!と返すと本当に?みたいな顔をされたのが印象に残っています(笑)。
内臓は抜かれた状態で売っていたので、調理が楽でした!
急に決めたので、その他は有り合わせのものになってしまったのですが、夫が仕事帰りにケーキを買ってきてくれたし、お赤飯と鯛が揃うとお祝い感も出て、とても良い思い出になりました。
鯛自体はとても美味しかったです。

息子が食事をし始める最初の時期をドイツで過ごし、悩みも多かったですが、なんとか乗り越えられてよかったなと思います。
何より一緒にドイツの季節の食材を楽しめたのが嬉しかったです!
息子はドイツの甘いイチゴとブルーベリー、それからホワイトアスパラガスが大好きでした。
今後なかなか食べる機会がないと思うと寂しいです。
全3回にわたり、ドイツで赤ちゃんと暮らしてみた経験をお読みいただき、ありがとうございました。
お楽しみいただけましたら幸いです。
書きながらドイツ生活を振り返っていると既にとても懐かしく、この先の人生でふと戻りたくなるような時期だったなあと思います。
楽しかったドイツでの子育ての思い出を胸に、今後も育児に奮闘していきます。
末筆ながら、このような貴重な機会をいただいたトランスユーロアカデミー様に深く御礼を申し上げます。

2025年夏、夫に帯同してドイツ・デュッセルドルフに移住し、当時3か月だった息子の育児に奮闘しました。
私自身幼少期をドイツで過ごし、大学ではドイツ語を専攻していました。自分が子供時代を過ごした国で子育てを経験でき、また新たな視点でドイツを見ることができたような気がします。滞在中の1年間は美味しいパンと季節のフルーツをたくさん味わえて嬉しかったです!

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