ドイツのお葬式

冠婚葬祭の場というのは、文化の違いを特に感じさせる場面ですね。どの国にも国民的・宗教的様々な行事や儀式がありますが、異文化を語るには晴れやかな行事に注目が集まる傾向がありますが、今回は敢えて「お葬式」を取り上げました。

ドイツのお葬式はどのようなものなのでしょう。なかなかテーマ化されにくい話題でもありますが、誰しもが、いつかは体験する大きな儀式のひとつではないでしょうか。今日はドイツのお葬式・埋葬などについてお伝えします。

ドイツのお葬式

 

ドイツ国内のキリスト教信仰者の数はおよそ70%で、教会で葬儀を行うのが一般的のようです。もちろん、キリスト教とはいえ、カトリック、プロテスタントなどその様式は様々であり、昨今では、教会から脱退した無宗教の方々も増えています。ドイツ国内16州においても、その規定は様々ですので、一般化できないのが実情ですが、これは何事においてもいえることなので、割り切って書きます。

ドイツにも、現代の日本と同じように葬儀社(Bestattungsinstitut)が存在しています。故人の宗教を確認し、遺族との相談を経て、遺体の搬送から、葬儀のオーガナイズ、知人への通知、新聞のお悔み欄への掲載、葬儀、埋葬まで全面的にサービスが提供されており、さらには埋葬後、遺族の精神的サポートサービスまで用意されている葬儀社もあるようです。

キリスト教のごく一般的な葬儀の場合は、教会でレクイエム(死者の安息を神に願うミサ)が執り行われ、土葬の場合は墓地に移動して埋葬、火葬の場合は火葬場に移動して最後は灰を骨壺にいれ、埋葬されるそうです。

また、墓地内にあるチャペル、もしくは自宅などで、故人との最後のお別れをする機会にあたるAufbahrungという時間が設けられることもあります。これはアメリカのキリスト教におけるビューイングにもあたり、日本ですとおよそ通夜に相当するともいわれていますが、宗教に関わらず行える儀式のようです。開かれた棺へ献花でき、故人の顔を最後に見ることができる場合とできない場合がありますが、いずれにせよ故人の死を受け入れ、お別れをする時間です。

ドイツの墓地

 

ドイツの街では、中心街から少し離れると、大きな墓地があることが多いのですが、広大な面積で、公園のように整備されており、散歩の一環として歩いている人もいて、ベンチなどもあります。日本の墓地だと、たいていはお盆や法事の墓参り以外では、気軽にお墓に立ち寄れないように区画されている一方で、ドイツの墓地は、日常生活の行動範囲で身近なところにある印象がありました。

さて、ドイツの埋葬方法は、伝統的にはキリスト教カトリックの教義に従い、土葬が主流でした。これは、最後の審判に際して、死者の復活を唱えていることに由来し、火葬は20世紀初頭までカトリック各国で禁止されてきたためです。しかし近年では火葬も増加傾向にあります。その理由としては、火葬後の埋葬法には選択肢に幅があり、管理が簡単なこと、そして火葬による埋葬の方が費用がかからないことがあるようです。イメージ的にはドイツで火葬という手段があると思わなかったので、意外でした。そして、火葬された灰をいれた骨壺は、自宅に保管することが法律で禁じられているとか。また今日では樹木葬、海葬などのバリエーションも存在するそうです。

日本のように法事といった概念はありませんが、人々は思い立ったときや、プロテスタントの方は、Totensonntag(死者の日曜日、待降節Adventの一週間前の日曜日で11月末頃)にお墓参りに行くそうです。


参考HP

 

 

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