ドイツ出身の漫画家たち

以前、ドイツが舞台の日本の漫画をご紹介しましたが、今回はドイツ出身の漫画家たちを何人かご紹介したいと思います。日本の漫画文化に影響されて、ついには自分でも漫画家になった人、または、日本の漫画文化からではなく、漫画をひとつの表現として作品を創作している人々など、ひとくちにコミック作家、漫画家といっても実際は十人十色です。

カロリン・エックハルト(Carolin Eckhardt)

 

『奥さま Guten Tag!』
『奥さま Guten Tag!』

2012年に日本で出版された『奥さま、Guten Tag!』は、国際結婚カップルの間で生まれるカルチャーショックを描いたラブコメディです。作者は、ポツダム出身のドイツ人女性、カロリン・エックハルトさん。作風や絵柄、ストーリ―の展開も日本風のコミックなので、知らなければドイツ人女性の作品とはわからないでしょう。それもそのはず、カロリンさんは13歳から日本語を学び、高校時代には日本の高校へ短期留学、ドイツの高校を卒業した後は札幌のアニメスクールで漫画を学んだとのことで、日本でしっかりと勉強しキャリアを積んでいます。漫画も、もちろん日本語版がオリジナルです。見方を変えると、ここまでネイティブ並みに日本的な表現ができるなんて、エックハルトさんの日本愛の深さが感じられます。

アニケ・ハーゲ(Anike Hage)

 

『ゴシック・スポーツ 〜結成! ゴスロリ・サッカー部〜』
『ゴシック・スポーツ 〜結成! ゴスロリ・サッカー部〜』

アニケ・ハーゲさんはニーダーザクセン州ヴォルフェンビュッテル出身の漫画家です!ドイツ国内で活躍している少女漫画家で、1998年からドイツでも放映され、一世風靡したアニメ「セーラームーン」をきっかけに漫画道を目指したそうです。邦訳もされた彼女の代表作『ゴシック・スポーツ』は、舞台はドイツ、実科学校からギムナジウムに転入してきたアニヤのいわばスポ根物語。ドイツ語からの邦訳ですので、吹き出しのセリフが横書きなのが特徴的です。彼女の作画も、やはり日本の少女漫画のスタイルを見事に踏襲しています。

ビルギット・ヴァイエ(Birgit Weyhe)

 

『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』
『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』

 

ビルギット・ヴァイエさんはミュンヘン出身の漫画家、イラストレーターです。幼少期から青年期までウガンダとケニアで過ごした彼女の経験は、アイデンティティに深く刻まれており、モザンビークからドイツへの移民者たちを描いた『マッドジャーマンズ』の中で度々問われる「故郷とはなにか」というテーマともリンクしています。ドイツ国内でも2016年にマックス&モーリッツ賞最優秀ドイツ語コミック賞を受賞しており、日本でも、翻訳大賞に推薦された作品です。

作風としては、グラフィックノベルといわれる大人向けのアメリカンコミックのスタイルを採用しているため、いわゆる日本の漫画とは違い、『外国の漫画』という雰囲気でしょう。

Mawil(マーヴィル)

 

Mawil(マーヴィル)さんはベルリン出身の男性漫画家です。彼の作品も日本の漫画のスタイルではなく、グラフィックノベル風で、絵柄もイラスト的でデザイン性が高い作風となっています。デビュー作の『Wir können ja Freunde bleiben』は、とあるモテないオトコの悲劇を喜劇風に描いた物語です。邦訳はありませんが、絵がおしゃれで、登場人物のセリフもドイツの若者言葉がどんどんでてくるので、ドイツらしさを感じるには面白い1冊となっています。マーヴィルさんは2013年に武蔵野美術大学で開かれた「13人のドイツ・コミック作家展」でも紹介されました。

いかがでしたか?バッググラウンド、作風、テーマもそれぞれ異なるドイツ出身の漫画家さんたち。もちろんここで紹介した以外にも数多くの有名な作家さんたちが存在します。ドイツが好きな方、マンガファンの方は、お気に入りのドイツの漫画家さんを見つけるのも楽しいかもしれませんね。


参考HP

 

 

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