ドイツ式コロナ禍の過ごし方

はじめましてJOJOです!

 

はじめまして! 新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」のブログの執筆を担当するJOJO(ヨーヨー)です(日本人です)。私は2006年からドイツに住んでいるので、かれこれもう16年(!)もドイツで生活しています。ドイツ生活が長いのでドイツは今や私の第二の故郷となり、もうカルチャーショックを受けることは滅多にありません(笑)。このシリーズでは、ドイツ居住歴16年の私が日々のドイツ生活で不思議に感じたこと、驚いたこと、感動したことなど、現地からのホットな生情報をお届けしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、この記事を執筆中の今は1月末。ドイツの冬は長くて暗いトンネルのようで、華やかなクリスマスイルミネーションもすっかり片付けられたこの1月は毎年寂しく感じます。天気は悪いし、海外旅行も自粛だし、パンデミックはまだ終息しそうにないし。。。という、昨今の嘆きの状況をドイツ人は「Corona Winter-Blues」と呼んでいます。ドイツでも精神的に落ち込んでしまう人が多い時期です。精神と身体の健康バランスを保つためにも、ドイツ人はどのようにコロナ禍を過ごしているのでしょうか。特にコロナ禍でブームになった(なっている)余暇の過ごし方について、その一部をご紹介します。

 

 

ドイツ式コロナ禍の過ごし方~インドア編~

 

ドイツの一般的な一軒家にはKeller(地下室)が備わっていることが多いです。そしてコロナ禍で、地下へと潜るドイツ人が増えています。「地下室」というと不気味なイメージがあるかもしれませんが、ドイツの地下室には暖房設備や洗濯設備が整った機能的な部屋や、Hobbyraumと呼ばれる趣味専用の部屋があるのです。Hobbyraumとはどんな部屋かと言うと、大抵、工具棚に工具類をびっしりと並べたまさに男の作業場であったり、絵を描くアトリエであったり、収集したコインを陳列する場であったり、楽器を演奏する音楽室であったり、卓球やテーブルサッカーを楽しむ場であったり、プラモデルを作る製作室であったり・・・と、まさに自分の好きなことに没頭し、創造力を思う存分発揮できる空間なのです。ドイツでは、子供からお年寄りまで、世代を超えて鉄道模型のファンが多いのですが、コロナ禍では、自宅の地下室や屋根裏部屋で鉄道模型を作るのもブームとなりました。ドイツの有名な鉄道模型メーカーのMärklinをご存じでしょうか。同社は、コロナ禍で大幅に売上げを伸ばしています。ブームになった理由として、コロナで自由に旅行することが難しい中、街や風景といった外の世界を鉄道模型によって自宅に再現し、旅行している気分に浸りたいという気持ちがあるのだそうです。納得の理由ですね。

また自宅に地下室がなくても、リビングで楽しめる手軽な趣味として、ロックダウン中に大流行になったのが1000ピースパズルです。2020年、パズル業界は前年度比で60%も売上げを伸ばしたそうです。ドイツの大手玩具メーカーRavensburgerのパズルは本当にバラエティ豊かなので、私の友人もすっかりはまってしまい、ロックダウンが過ぎた現在も一つのパズルを完成させては、休む間もなく次から次へと新しいパズルを購入するため、ついに収納スペースが足りなくなったらしく、私にもパズルを収容するお役目が回ってきました。ゆっくりと時間をかけて、無心で何かに取り組むことは、確かにストレス解消に繋がるのかもしれません。

 

 

ドイツ式コロナ禍の過ごし方~アウトドア編~

 

インドアで趣味を楽しむのも良いのですが、ドイツでもネットフリックスを観たり、ゲームばかりして、ソファーでゴロゴロするいわゆる「Couch-Potato」(カウチポテト族)が特に若者層に増えているのも現状です。特にワクチン接種が本格的に開始された2020年12月前後は、ドイツではサッカーやバスケットボールなど、集団でプレーするチームスポーツを禁止する州が多かったため、子供たちの運動不足に拍車がかかりました。その一方で、ソーシャルディスタンスを確保し、一人でも楽しめるアクティビティが注目されました。

もともとハイキングやサイクリングを普段から楽しむドイツ人ですが、コロナ禍では、特に家族連れでハイキングやサイクリングに出かける人が急増しました。自転車、なかでも電動自転車の販売数はコロナ禍で大幅に増加しています。その他、テニスやゴルフの人気にも火が付きました。さらに興味深いことに、ドイツの釣り免許取得者数もコロナ禍で増加しています。自然保護に力を入れているお国柄なだけあり、ドイツで釣りをするには、各州が定める釣り免許試験に合格しなければならないのですが、釣り免許取得を希望する人が増えているため、免許申請を担当する役所Fischereiamtの職員は事務処理に追われて大変なのだとか。

以上、ドイツ人のコロナ禍の過ごし方の一部をご紹介しました。もちろん「趣味なんかないよ」というhobbylosなドイツ人もいますので、人それぞれです。

「Nach jedem Winter kommt ein Frühling(冬が過ぎれば春が来る)」。コロナ危機もいつかは過ぎていくもの。そう信じて、今の時期を乗り越えたいものですね!

 


参考ウェブサイト

https://www.sueddeutsche.de/wirtschaft/maerklin-modelleisenbahn-corona-1.5182856

https://www.tagesschau.de/wirtschaft/verbraucher/puzzle-boom-corona-lockdown-101.html

https://www.dw.com/de/fahrrad-boom-durch-corona/a-57754435

https://www.sportschau.de/mehr-sport/corona-tennis-leichtathletik-golf-radsport-100.html

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