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ドイツのWG(ルームシェア)事情
目次
これからドイツに留学される予定の方はいらっしゃいますか?
ドイツでは大学が提供する学生寮以外にも、WG(Wohngemeinschaft)と呼ばれ、数部屋あるアパートを他の数人とシェアするルームシェアがあり、学生の間では非常にポピュラーです。
トイレ、キッチンやリビングは他の住人との共同使用ですが、一人でワンルームマンションを借りるよりも安上がりで、他の人も一緒に暮らしているので、孤独とは無縁。
おまけにドイツ語力もアップするし、なかなか魅力的なのです。
WGが安いのはもう昔の話?!
ドイツの都市部では継続して家賃が上がっていますが、それに伴って、都市部の学生向けWGの家賃も上がっています。
私は驚きました。2025年のWGのドイツ全国平均は、月493ユーロ(約8万4千円、2025年8月末の為替レート)ですって!
シェアルームでですよ!
断トツに高いのが、(やっぱり)ミュンヘンで、ミュンヘンの学生はWGに月平均800ユーロも払っているそうです。
ミュンヘンに住む私の甥っ子(25歳)も働きながら大学生をするDuales Studium (デュアルスタディ)をやっておりますが、ずーっと実家暮らし。
「彼女もいるし、実家を出て彼女と暮らしていけばいいのに?」と私は常日頃思っていたのですが、その背景にはミュンヘンならではの厳しい住宅事情があったのですね。
ちなみにベルリンのWGは平均650ユーロ、ケルンは平均583ユーロ、ハンブルクは平均610ユーロだそうです(Moses-Mendelssohn-Institutによる調査)。
都会の生活は刺激的で楽しいため、都市部の大学は学生にも人気が高いですが、仕送りの半分以上が家賃で消えていく現実はかなり厳しいです。
私が2000年にベルリンに留学した時、やはりWGに住んでいましたが、月わずか200ユーロしか払いませんでした(当時のベルリンはヨーロッパで最も安い首都の一つでした)。
学生でお金がなかったのに40平米の広々とした個室を与えられ、格安でベルリンに住めたあの黄金時代は、もう二度と戻ってこないでしょう(涙)。
ちなみに、現在家賃の安い大学街はと言うと、地方にある大学街や旧東ドイツの大学街です。
コットブスのWGが平均287ユーロ、マグデブルクが平均330ユーロ、ケムニッツが平均265ユーロということです。
安い!
修道院でWG生活?
ドイツ全国には様々な修道院が点在していますが、余ってもう使わなくなった部屋を学生向けのWGとして提供している修道院がドイツには少なからずあるそうです。
しかも地方の大学街にある修道院だけでなく、ミュンヘン、ベルリン、シュトゥットガルト、ヴュルツブルクなど、人気の大学街にある修道院も学生向けにWGを提供しているとか。
一風変わったWGですが、修道院の敷地内にあるフィットネスルームやサウナ、中庭バーベキューなどの設備を使用できたり、無料のインターネットや駐車場が使えたりと、設備は充実しています。
またWGの家賃も低価格に抑えられているようです。
ただ家賃が安めに設定されている代わりに、修道院内での庭仕事、修道女さん達のコンピュータ作業のサポートなど、無償のボランティア活動が必須となっている修道院も多く、またキリスト教の価値観を日常のWG生活で実践することが求められることもあるでしょう。
しかし、静かな環境で勉学に励みたい学生、また共同生活を通して精神的な成長を遂げたい学生には修道院のWGはおススメかもしれません!
でも私的には、ドイツの都会で学生生活するなら、修道院のWGじゃなくて、やっぱり普通のWGでガヤガヤ暮らすのが、青春っぽくっていいなあ(笑)と思います。
ドイツでWGを探すには、WG gesuchtというサイト(https://www.wg-gesucht.de/)が有力みたいです。
これからドイツでWGを探したい方、頑張ってください!
*同じドイツ語圏のウィーンのWGや住居事情についてはこちらの記事もチェック!
参考ウェブサイト
https://www.tagesschau.de/wirtschaft/verbraucher/wg-zimmer-500-euro-100.html
https://evangelische-zeitung.de/studenten-wg-zieht-ins-alte-pastorat

大阪育ちの日本人。ベルリン自由大学卒業。現在ドイツ・コブレンツ在住。趣味は山登り、テニス、アスリート飯作り。担当する新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」では、ドイツ居住歴16年の経験を生かして、現地からの生情報をお伝えしたいと思います。皆様からのリクエストや感想もお待ちしてます!
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