日本のゴミ回収

日本ではゴミ収集がどのように行われているのでしょうか。なぜ日本には公共の場にゴミ箱が少ないのでしょうか。この記事を読めばその答え以上のことをお分かりいただけると思います。

決まった曜日だけ回収

 

ドイツでは大抵、一軒一軒の家の前にゴミ収集箱が置かれ、いつでもそこに家庭ゴミを捨てられます。ゴミの種類別に収集箱が用意され、ゴミの分別ができるようになっています。収集箱からは定期的にゴミが回収されます。

このようなシステムは日本にありません。かなりの数の家に対して1つしか収集場所がなく、決められたゴミを、決められた曜日に決められた時間でしか出せません。ゴミは即日に回収されます。

 

東京都千代田区のゴミ収集カレンダー

 

どの日にどのゴミを出せるか分かるようにしたゴミ収集カレンダーが、自治体ごとに用意されています。大抵の場合、朝8時までにゴミを出さなければなりません。

日本では主に、可燃ゴミと不燃ゴミを分別します。そのほか、プラスチックボトルやプラスチックごみ、ガラスビン、空き缶、古紙を分けて廃棄できる日も設けられています。大きさが30センチを超える廃棄物は、粗大ゴミと見なされます。粗大ゴミの収集は、別途申し込まなければなりません。

私が日本に来たばかりの頃は、このシステムに慣れず、正しい日時にゴミを出すのを時々忘れてしまったものです。運が悪いと次の収集日まで1週間以上も待たなければなりません。

 

粗大ゴミ

 

しかし日本では、粗大ゴミの出し方がとても便利です。ウェブサイトに用意された専用フォームに記入するだけで、希望する日に収集してもらえるのです。収集は有料で、コンビニなどで粗大ゴミ処理券を購入する形で手数料を支払います。金額は粗大ゴミ1つにつき数百円です。

ドイツにも、似たようなシステムはあります。ただし、ゴミ収集箱に収まる限りは何でもそこに廃棄でき、大きすぎて入らないものだけ粗大ゴミとして出します。自分で持ち込めば無料で粗大ゴミを廃棄できるリサイクル場もあります。

日本にゴミ箱が少ない理由

 

日本を訪れる旅行者から、公共の場にゴミ箱があまりなくて困ったという話をよく耳にします。私は、どこにゴミ箱があるか知ってさえいれば、それほど問題ではないと思っています。ゴミ箱は駅の近くに必ずあり、コンビニの前にあることも多いです。電車で外出したり、コンビニで時々買い物をするなら、ゴミを捨てる機会は十分あります。

公共の場にゴミ箱が多く置かれなくなった理由は1995年の地下鉄サリン事件にあります。猛毒の化学物質サリンがまかれたこの事件で、ゴミ箱が使われたのです。このことを受け、たくさんのゴミ箱が撤去されました。

 

皆さんは、日本でゴミ箱を見つけるのに苦労した経験がありますか?

 

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