Mitfahrgelegenheit-ミットファーゲレーゲンハイト ドイツの相乗り!

ドイツでは長らくドイツ鉄道による寡占状態が続いており、都市間移動できる公共機関はドイツ鉄道のみでした。都市間の公共バスが自由化したのは2013年でした。一方、ドイツではMitfahrgelegenheit(ミットファーゲレーゲンハイト)という相乗りシステムも一般的なひとつの交通手段。シェアハウス、カーシェアなど、合理的かつ経済的なシステムが定着しやすいドイツ社会では、相乗りも身近な存在のようです。

超便利?相乗りシステム

 

このMitfahrgelegenheitという相乗りシステム、ドイツ語では、いわゆる交通手段のひとつとしての愛称にもなっていますが、その使用法はシンプルで、相乗り仲介サイト(最大手はBla Bla Car)へ会員登録をして、旅行の日程、目的地で検索して、マッチするものを選ぶといったもの。料金は非常に安く、例えばベルリンからハンブルクまで、ドイツ鉄道では40€から条件によっては70€するところを、Mitfahrgelegenheitでは15€でいける場合もあります。電車も相乗りも、価格は、乗車チケットの様々な条件や、ドライバーの設定によってその都度変動はしますが、相乗りが断然安いのは周知の事実であり、大きなメリットです。旅は道連れ、同乗者との交流を楽しめるのも大きな特徴のようで、なかにはそれをきっかけに恋人関係になったり、長い友情関係を築いたりする人々も少なくないようです。

安全性は?日本では定着する?しない?

 

しかし、全く知らない人間同士で長時間の車での旅…、日本人にはちょっとハードルが高い気もしますよね。いくら料金が安いといっても、安全でなければ意味がありません。しかし、この相乗りシステム、ドイツではごく一般的な交通手段で、特に学生は好んで利用しているようです。とはいえ、全くトラブルが起こらないわけでもなく、同乗者と特に気も合わず、「沈黙のドライブが苦痛…。」、「ドライバーが時間通りに約束の場所に来なかった。」なんてこともあるようです。また、ドライバーの信用度も気になるところですが、仲介サイト最大手のBla Bla Carでは、完全登録制で、ドライバーの本人確認もあり、利用者によるドライバー評価システムもあります。安全性は以前よりも高いと認知されているようです。

一方、日本も相乗りタクシーの解禁が目指しており、新型コロナの影響がなければ、2019~2020年にはシステム化して解禁予定だったようです。こちらも事前予約制で、同じ目的地を目指す乗客をマッチングさせれば、乗車料金が安くなるというもの。トラブル防止のため、乗客同士の情報も確認でき、このシステムを導入できれば、交通渋滞の緩和、運転手不足の解消、さらには運転手の売り上げアップも見込まれていますが、いつ解禁になるかは今のところ未定のようです。

目的地やルート変更は不可であったり、安全面から自宅前での降車はできなかったりと、様々な注意点はあるようですが、いわゆる一般人同士の「相乗り」に比べれば、おそらく日本では定着しやすいかもしれませんね。


参考HP

 

 

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