Uf widerluege! スイスドイツ語講座その3:別れの挨拶

皆様、こんにちは!スイスドイツ語講座もいよいよ3回目を迎えます。第1回では挨拶などについてご紹介しましたが、別れの言葉についてはまだ触れていませんよね?誰かにお会いする時の挨拶ができても別れる際に使う言葉を知らなければ流石に困りますので、今回は皆様が出会いから別れまでの一連の挨拶をきちんとできるようになるための表現についてのお話をさせていただきます。 

基本的な別れの挨拶は「Uf widerluege」と「Tschüss」

 

皆様も日本語でお別れの挨拶をする時に「さようなら」や「ごきげんよう」など様々な言葉を使い分けていると思いますが、もちろんスイスドイツ語でも人やシチュエーションによっては言い方を変えます。その中で最も一般的なものとしては本ブログの前筆者がよく使っていた「ウフ・ヴィデルルエゲ」(Uf widerluege)が挙げられます。これはドイツ語の「アウフ・ヴィーダーセーエン」(Auf Wiedersehen)のスイスドイツ語バージョンで、日本語の「さようなら」に相当しますが、直訳すると「またの出会いまで」を意味しますので、再会する、もしくは再会したいという願いが込められています。しかし、これは再会が不確実で、「また会うことができますように」と思うものの、必ずしもそのような条件であることを前提としていません。例えば、個人的に苦手な相手に対して心の底では再会できることを願っていなくても使いますし、「お引き取り願います」の代わりに厳しい口調の「Uf widerluege」を相手に投げかけることもあります。したがって、スイスドイツ語の「Uf widerluege」は日本語の「さようなら」と同様で、言葉本来の意味とは無関係に別れの挨拶の定番フレーズとして様々な場面で誰にでも幅広く使える言葉なのです。とはいえ、友達や知人など仲のいい人に対しては日本語で「さようなら」ではなく、「じゃあね」といったより軽い言葉での別れが普通ですよね?これはスイスドイツ語でも同じで、ドイツ語圏全域で共通している「チュス」(Tschüss)を使用するのが基本です。しかも、この「チュス」は知り合いに対して用いるだけあって距離感を縮めた表現になっています。そのため、仲良くなりたい気持ちを表すために初対面の人に対しても使えます。ただし、目上の人であれば、いきなり距離感を縮めることを失礼な行為と受け取りますので、そのような人物にはくれぐれも言わないように注意してください。

 再度会う場合は「Bis dänn

 

さて、メジャーな表現を学んだところでシチュエーションによって言い方を変える点についても詳しく見ていきましょう。先ほど、既に申し上げた「再会」についてですが、また会うことが確実な場合は別れの挨拶が変わります。日本語でも「じゃあね」が「またね」になるように、ドイツ語でも「チュス」が「ビス・ダン」(Bis dann)となり、スイスドイツ語では発音が少し異なる「ビス・デン」(Bis dänn)と言います。この言葉は再度会うことを前提としていますが、主に再会時期が決まっていない場合に使います。というのも、再会の時刻、日付、曜日等が予め決まっている時は、「また後で」を意味する「ビス・シュペーテル」(Bis schpöter)や「また明日」に当たる「ビス・モルン」(Bis morn)などのように、時期を直接指して言うのが一般的だからです。こういった使い方も日本語と共通しており、皆様も普段の日常生活で使い慣れていますので、「また…」に相当する「ビス…」(Bis…)を覚えておきましょう。例えば、私自身が記事の最後でいつも残している文言「ビス・ツム・ネフシュテ・マル」(Bis zum nöchschte mal)もその類で、「また」と「次回」(ネフシュテ・マル)を組み合わせたものです。

 

再度会うことがない場合は「Machs guet」や「Läb wohl」

 

因みに、送別など再度会うことがない場合は当然ながら「また…」とは言えませんので、別の言葉を使います。この点に関しましても様々な表現がありますが、最もメジャーなものは「マフス・グエト」(Machs guet)です。これは標準ドイツ語の「マフス・グート」(Machs gut)のスイスドイツ語版で、相手が今後も上手くやっていくことや健康であることを願う挨拶ですので、日本語で言ういわゆる「達者でな」に当たります。類似の言葉としては「お気を付けて」を意味する「パス・ウフ・ディフ・ウフ」(Pass uf dich uf)もあるのですが、これをそのまま言うと単なる注意喚起のように聞こえてしまうため、単独で使用することはあまりございません。日本語でも「気を付けて行ってらっしゃい」やその他のフレーズとセットにするのが普通であるように、スイス人も通常は一言添えて使うことの方が多いです。そして、二度と会えない本当のお別れを告げる時は「レプ・ヴォール」(Läb wohl)と、言います。これは標準ドイツ語の「レプ・ヴォール」(Leb wohl)と発音がほぼ同じで、直訳しますと「お幸せな人生を」という意味を持っています。告別の挨拶としては実に相応しい表現になっていますが、皆様も今までの人生を振り返ると告別はどちらかというと悲しい思い出になっているのではないでしょうか?その思いは言語問わず、世界のすべての人間に共通していますので、お決まりのフレーズであるとはいえ、悲しみを連想させる「レプ・ヴォール」をあえて使わない人も少なくありません。したがって、この挨拶に関しては常に言葉が持つ重みも考慮する必要があり、その場に悲しみを吹き込まないためにも「マフス・グエト」などの挨拶を選択することをお勧めします。

 

さて、別れの挨拶を一通りご説明させていただきましたが、それぞれの言葉を使用する場面をご理解いただけましたか?挨拶の言葉は必要になる機会も比較的多いので、積極的に使えば以外と早く慣れるものです。また、別れの挨拶は「それでは良い一日を」や「またお会いできることを楽しみにしています」など追加の一言を添えると相手に与える印象も変わるため、個性が現れると言っても過言ではありません。今回はまずその基本を学んでいただきましたが、今後機会があればそういった点も踏まえてより個性的な挨拶についてもご紹介したいと思います。

では

Bis dänn!

Birewegge


今回の対訳用語集

 

日本語 標準ドイツ語 スイスドイツ語
さようなら Auf Wiedersehen

(アウフ・ヴィーダーセーエン)

Uf widerluege

(ウフ・ヴィデルルエゲ)

知人 Bekannte

(ベカンテ)

Bekannti

(ベカンティ)

またね Bis dann

(ビス・ダン)

Bis dänn

(ビス・デン)

時刻 Zeitpunkt

(ツァイトプンクト)

Ziitpunkt

(ツィートプンクト)

また後で Bis später

(ビス・シュペーター)

Bis schpöter

(ビス・シュペーテル)

また明日 Bis morgen

(ビス・モルゲン)

Bis morn

(ビス・モルン)

また次回 Bis zum nächsten Mal

(ビス・ツム・ネヒステン・マル)

Bis zum nöchschte mal

(ビス・ツム・ネフシュテ・マル)

達者でな Machs gut

(マフス・グート)

Machs guet

(マフス・グエト)

お気をつけて Pass auf dich auf

(パス・アウフ・ディヒ・アウフ)

Pass uf dich uf

(パス・ウフ・ディフ・ウフ)

お幸せな人生を Leb wohl

(レプ・ヴォール)

Läb wohl

(レプ・ヴォール)

 

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