ドイツの子供に人気の職業は?

第一生命保険株式会社が2021年3月に発表した「大人になったらなりたいもの」調査結果のランキングでは、小学生男子の第1位は会社員、小学生女子の第1位はパティシエという結果が明らかになりました。これにはコロナ禍のため、在宅で働く父親を身近で見ている影響によるものではとの分析があります。世相が直接的に反映しているようですが、ドイツで子供たちが夢見る職業とはなんでしょう?

子供の憧れの職業は?

 

ドイツ、ハンブルクの調査会社Sppinio GmbH社は、2018年、ドイツ国内の1859人の14歳から30歳を対象に、『子供の頃になりたかった職業』についてのアンケート調査を行いました。調査結果では定番の職業ばかりがずらりと並び、第1位は警察官、第2位は獣医、第3位はパイロット、第4位は教師、第5位は医者という結果になりました。

昨今では、YouTuberやeスポーツ選手も、子供の憧れの職業に挙がるといいますが、これも調査方法によりけりでしょうか?ドイツのゲーム産業連盟であるVerband der deutschen Games-Brancheが、若い世代のeスポーツに関する意識調査(2020)を16歳から24歳の2034人を対象に実施しました。この調査から、およそ全体の28%が将来eスポーツ選手になりたいと思っていることが明らかになりました。とはいえ、「副業として」という条件つきで考えているようで、堅実さも持ち合わせているようです。両親は少し胸をなでおろす気持ちでしょうか?

大学進学希望者は過去最高

 

eスポーツが新しい職業となりえるかはともかく、子供の憧れる職業ランキングの結果は、20年前とほぼ変わりがないことが指摘されています。これはおそらく子供たちに触れられる職業世界が限られているせいでしょう。しかし、市場は着々と変化し、IT化やAI導入が進むのに反して、子供たちが憧れる職業に変化がない事も懸念されています。その上、このコロナ禍においては、旅行業界、飲食業界などへの打撃により、現実的にその道を目指していた若者たちの進路にも暗雲が立ち込めている現状です。

このような中での昨今のトレンドは大学進学のようです。ドイツの大学進学率は、先進国の中では低めの42%という数字ですが、最近では医学部、教職課程、法学、心理学、経営学といった分野が人気で、職業訓練を受けるより、大学を卒業して、キャリアアップを夢見る若者が多いそうです。とはいえ、大卒だけではキャリアアップは難しく、職業訓練も合わせた就職への道が連邦雇用庁(Bundesagentur für Arbeit)からも教示されています。

ドイツでは、日本の小学校にあたる初等教育を卒業する10歳の時点で、大学進学を目指すか否かを決定しなければならず(ドイツの教育制度参照)、進路選択は早い段階で訪れます。夢見る職業への道を10歳で決めてしまうのは、少し早いような気もしますね。


参考HP

 

 

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