ドイツの大晦日―ラクレット、花火、シャンパンで乾杯!

今日はクリスマスイブ。2019年も残すところあと1週間となりました。今日はクリスマス…の話題ではなく、一足お先に大晦日の話題をお伝えしましょう。日本の大晦日の定番は大掃除、おせちづくり、年越しそば、お寺での鐘撞と凝縮された1日ですが、ドイツではどのような一日となるのでしょう?2019年の締めくくり、ドイツの大晦日を覗いてみましょう!

 

 

 クリスマスと大晦日、家族?恋人?友達?

 

クリスマスの余韻も冷めやらぬ12月31日、ドイツのクリスマスは26日も祝日ですが、27日からは31日の午前中までは再び通常営業。さて、ドイツのクリスマスは、日本の大晦日のように粛々と家族で過ごしますが、大晦日は打って変わって賑やかに友人や仲間と楽しく過ごすのがドイツスタイルのようです。日本と逆ですね。

ベルリンなどの大きな街では、中心街で大きなカウントダウンパーティーが行われ、花火やライブ、屋台などがあり、年越しカウントダウンを楽しみます。仲間たちと自宅に集まって楽しむ場合には、夕方くらいから家に集まり、ラクレット(チーズをジャガイモや野菜に絡めて食べるスイス料理)を食べるのが定番だそう。またフォンデュも人気です。スイス料理がなぜか人気ですね。食事の後は、Blei gießen(ブライギーセン)という占いをするのが伝統です。スプーンに置いた鉛を火で炙り溶かして、水の中に放り込み、固まったものの形で運勢を占うものです。

 

ブライギーセン

 

花火とシャンパン、元旦の街はゴミだらけ

 

さて、ドイツでは法律で花火が購入できるのは年末の29、30,31日のみ可能で、使用ができるのは18歳以上で大晦日と新年のみと定められています。年が明ける12時が近づくと、あちこちで花火の爆音が聞こえ始め、12時ちょうどがクライマックスとなります。人々はシャンパンで乾杯をして、花火を楽しみます。打ち上げ花火だけでなく、手持ち花火やロケット花火、爆竹などで盛り上がりますが、これ実際はとても危険です。酔っぱらった若者たちが見境なくロケット花火や爆竹を放つので、街中にいるのはとてもお勧めできません。小高い丘や人気の少ない場所、家の中から眺めるのが賢明でしょう。ちなみになぜ花火をするのかというと、起源は意外と古く、キリスト教以前のアニミズム的信仰によると花火が悪霊を追い払う魔除けであり幸を呼び込むという言われがあったことによります。これは中国の爆竹文化にも通じるものがありますね。

 

 

夜が明けた1月1日の朝のドイツの街は、目出度い新年にも関わらず大変荒廃しています。爆竹の残骸、ビール瓶やワイン、シャンパンの瓶が割れた残骸、乱痴気騒ぎの跡片付けが新年最初の仕事というのも何だかやるせない気持ちではないでしょうか。しかしクリスマスが1年を締めくくるクライマックスであるドイツにはお正月という概念はなく、元旦のみが祝日で、2日からはすっかり平常運転へと戻ります。うーん、何だかお正月のない新年って日本人としては想像できないですね。

さて、2019年もあと一週間。皆様にとって2019年はどのような年でしたか?トランスユーロアカデミーは来年も皆様の健康とご多幸を祈っております。Guten Rutsch zum Neujahr!!(良いお年を!)

 


参考HP

 

 

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