番外編 トラ友Kさんが我が街に
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こんにちは!
11月中旬にトランスユーロ株式会社の社員でアカデミー事務局のKさんがドイツ出張に来られるということで、かねてから「お会いしたいです」と言っていたのですが、わざわざ私の住む街コブレンツまで立ち寄ってくださったので、今回は番外編として、アカデミー事務局Kさんのコブレンツ滞在記としてその時の様子をご紹介したいと思います。
トラ友との再会
Kさんにリアルで対面するのは、実ははじめてではありません。
3年ほど前、当時Kさんはデュッセルドルフにお住まいでしたが、その時に一度、我が街コブレンツに遊びに来てくださいました。
アカデミー講師の加藤先生いわく、トランスユーロ経由で繋がっているお友達のことを「トラ友」と呼ぶそうですね(笑)。
ですので、私とKさんは、れっきとした3年来の「トラ友」なのです。
あ!阪神タイガースファンの方には誤解を招くおそれがあるので先に申し上げますが、阪神タイガースファンのことを指す「虎友」とは全くの別物ですよ!
中世の面影を残すマルクスブルク城へ
私が住むコブレンツは、フランクフルトと、ボン、ケルンといった大都市のちょうど中間に位置します。
だいたいの観光客は、フランクフルトからケルン方面に行く電車に乗って、コブレンツを「スルっ」とスルーしてしまうことが多く、わざわざ立ち寄る日本人は珍しいと思われます。
といっても、そんなマイナーな我が街コブレンツは、父なるライン川と母なるモーゼル川が合流する街であり、ベルギーのブリュッセルにある「小便小僧」にも負けていない「シェンゲル坊主の銅像(坊主が口から水を吹き出す)」もあったり、またライン川やモーゼル川沿いには数キロメートル間隔で古城が残っていたり、この辺りは見所満載の地域なのです!
そんなコブレンツに3年来のトラ友Kさんが立ち寄ってくれるというので、私は張り切ってコブレンツ中央駅まで迎えに行きました。
あらかじめKさんから「乗っている電車が10分遅れています」というメッセージを頂いていたのですが、遅延や突然の運休が当たり前のドイツ鉄道なので、たった10分の遅刻なんて「定刻通り」と同じようなもので、なんてことありません!
今回、Kさんとご一緒できる時間が4時間程度と限られていたので、駅でKさんをピックアップし、そのまま私の車でコブレンツから約15分のBraubach(ブラウバッハ)という村にあるマルクスブルク城に向かいました。
マルクスブルク城は、運よく戦乱による破壊を免れ、今も中世の面影を残した貴重な城で、観光シーズンの夏は大賑わいの名所です。
幸いなことに、私たちが訪れたのは11月中旬というオフシーズンだったので、お城のガイドツアーの参加者も私たちを含めてたった7名ほど。
お城内部の大広間、寝室、キッチン、武具の展示、ワインセラーなど、ゆっくりと見学することができました。
また城からはライン川を一望でき、紅葉がまだ少し残っていたこともあって、美しい景観も楽しめました!

ドイツの秋の味覚を堪能
城の内部を見学した後は、城に併設されているビストロで一緒に昼食をとることに。
二人ともあまりお腹が空いていなかったので、ちょうどメニューにあった「Wildschweinwurst(イノシシのソーセージ)」をBrötchen(小パン)に挟んだものを注文しました。
ドイツでは、秋から冬にかけて狩猟シーズンであるため、この時期は猟師が仕留めたシカやイノシシの肉料理が旬の味覚で美味しいんですよ!
ビストロはセルフサービスだったので、料理が出来上がったら音が鳴るブザーを手渡されました。
ブザーが鳴るまで、テーブルでブラウバッハ村の地ビールを飲みながら待つことに。
ビール大国のドイツでは、どんなに小さな街であっても地ビールを生産しているので、訪れた土地の地ビールは絶対に試すべきです。
さて、地元のビールを飲みながらKさんとのお喋りを楽しみ、店で飼われているだろうワンちゃんと遊びつつ、料理ができるのを待つこと30分超。。。
店内には、テラス席で飲み物だけをオーダーしたカップルと、業務打ち合わせ中のお城のスタッフが隣のテーブルに座っている他は誰もいません。
「あの~、私たちが注文したのはBrötchen(小パン)にイノシシのソーセージを挟んだだけのもので、いわゆるファストフードなんですけど、なんで30分以上も待たされるのでしょ?!」
「しかも料理を注文したのは、店内見渡しても私たちしかいないのに、このブザー装置とやらは不要では!?」と色々ツッコミを入れたくなり、見かねたKさんが店員に「まだですか?」と様子を聞きに行ったところ、店員にムッとされたそうです(苦笑)。
ドイツはサービス砂漠と言われます(そして実際その通り)が、別に人が冷たい訳じゃなくて、ただ自分の気持ちに正直なんです。
この時も店員の正直な気持ち(「これでも忙しいねん」)が顔に出たんでしょうねえ。
やっとブザーが鳴ったので、出来上がった料理を取りに行くと、注文した品となんかちが~う!

イノシシのソーセージに赤キャベツとジャガイモのピューレが添えられたボリューミーな一品になっていて、「小パンはどこ?注文時に間違えたのかもしれないけど、なんか美味しそうだから、ま、いっか!」ということにしました(笑)。
ドイツではシカやイノシシの肉を食べる際、赤いコケモモ(Preiselbeer)のジャムと一緒にいただくのが一般的なのですが、この料理にもコケモモジャムが使われてるっぽいフルーティなマスタードが添えられていました。
シカやイノシシの肉は、結構強いクセがあるので、コケモモのフルーティな酸味とほんのりとした苦みが、全体の味のバランスを整えてくれるんです!
またジャガイモのピューレには洋ナシも入っており、まさに秋の味覚。
かなり待たされたけど、そして注文したものと違うけど、美味しいランチを楽しめました。
さてマルクスブルク城の滞在に結構時間がかかってしまったため、残り僅かな時間(1時間未満)でコブレンツの旧市街地を急いで散策することに。
旧市街地はちょうどクリスマスマーケットの準備中で、残念ながらグリューワインを飲むことはできませんでしたが、Kさんもドイツのクリスマスマーケットの雰囲気をちょっとは味わえたんじゃないかな、と思います。
★クリスマスマーケットについてのブログはこちらもご覧ください:

コブレンツの旧市街地でKさんとお別れをし、Kさんは中央駅へと向かわれました。
たった数時間の短い滞在時間でしたが、満喫されていたらいいなあ。
またいつか我が街に遊びに来てくださいね~!

大阪育ちの日本人。ベルリン自由大学卒業。現在ドイツ・コブレンツ在住。趣味は山登り、テニス、アスリート飯作り。担当する新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」では、ドイツ居住歴16年の経験を生かして、現地からの生情報をお伝えしたいと思います。皆様からのリクエストや感想もお待ちしてます!

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