データで見る「平均的ドイツ人」—日本人のイメージとのすれ違い

 

日本では、ドイツ人と言えば「まじめ」「時間に正確」「ビールとソーセージが好き」といった印象がよく語られます。

旅行ガイドやテレビ番組を通じて、そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、統計データが示す“平均的ドイツ人”の姿を見てみると、意外な一面が浮かび上がります。

現代のドイツでは多様な人々が暮らし、価値観も生活スタイルも大きく変化しているのです。

ここでは、数字が描くドイツ人の今と、日本人が抱くイメージとのギャップを見てみましょう。

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スイスのご当地スイーツ:焼き菓子編

 

食欲の秋がやってきましたが、皆様はこのシーズンをどのようにお過ごしですか?

厳しい冬に向けて秋ならではの旬の味覚を堪能して体力を付ける人もいれば、肥満症は様々な健康問題に繋がるので秋こそ体調管理が重要だと言う方もいるかと思います。

私自身は完全に前者の方に属するものの、昨年はなんと後者の仲間入りをし、断食を行って大幅な減量に成功しました。

したがって、今年は再び食べる側に戻る予定ですので、各地を巡りながら美味しいものを食べ尽くせるのが楽しみです。

地方の名物と言えば、少し前にスイスのご当地スイーツをご紹介しましたよね?

その際、一括りにできないほど種類が豊富であることから、内容をケーキに絞らせていただき、それ以外のものに関してはまた別の機会を設けてお話することにしました。

あれからまだ半年ほどしか経過していませんが、食欲をそそる季節が始まったので、続編を発表するにはピッタリの時期と言えます。

という訳で、今回はスイスのご当地スイーツ第2弾となる「焼き菓子」について語らせていただきます。

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上智大学で講演します!

講師の加藤勇樹が、上智大学ヨーロッパ研究所の招きで上智大学にて6年振りに講演を行います。

上智大学での講演は3回目となりますが、今回のテーマは強いご要望を受けて「ドイツ語特許翻訳」ではなく、大学(独文学科)を留年した加藤が留年生活を経て特許翻訳者になるまでのロックな人生経路について語ります。

 

 

留年した学生が、一体どのようなモチベーションを持って、どのような姿勢でドイツ語学習に取り組んだのか、そのロックなドイツ語学習プロセスを熱く語りますので、ドイツ語学習に興味のある人はもちろん、現在まさにドイツ語学習に悩んでいる人、モチベーション維持に苦しんでいる人、他人と比較して落ち込んでしまっている人などにとっても、もしかしたら何か今後の参考になるかもしれません。

学生さんでも一般の人でも、大歓迎です。

入場無料です!

 

日時:2025年11月19日(水) 17:30~19:00

場所:上智大学四谷キャンパス6号館(6-403)

入場無料・事前申し込み不要

詳細は下記、上智大学 ヨーロッパ研究所のサイトをご確認ください

催し|ヨーロッパ研究所

ドイツの地名―語尾に着目

皆様こんにちは。

少しお休みをいただきリフレッシュをしていたところ、急きょまたドイツ西部に戻ることになりました。

なのでこれからはまたドイツ西部のお話もしていきたいと思います。

乞うご期待!

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【緊急告知 ワークショップ情報】ドイツフェスティバル2025 11/1(土)ドイツ語特許翻訳 体験教室

都立青山公園で開催されるドイツフェスティバル2025にて、ワークショップ「ドイツ語特許翻訳 体験教室」を実施することが決定しました!

 

今回は、ふらっと寄っていただいても楽しめるよう各回30分のミニ体験教室をセッティングしました。

現役ドイツ語特許翻訳者でもあるトランスユーロアカデミー講師の加藤勇樹がその魅力をご紹介するとともに、参加者の皆様には実際に特許明細書の翻訳(ドイツ語→日本語翻訳)にチャレンジしていただきます!

 

テキストの特許明細書は、誰でもご存知の物を対象にしていますので未経験者でも十分にお楽しみいただけます。ドイツ語特許翻訳はドイツ語好きの人にはたまらない魅力を秘めていますので、ぜひ一度、生体験してみませんか?

特許翻訳初挑戦の人、そもそも翻訳自体が初挑戦の人、ご参加をお待ちしています!

詳細はこちらです。

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ドイツ語特許翻訳 体験教室 ドイツフェスティバル2025

日時:11/1(土)14:00~16:00

講師:トランスユーロアカデミー 加藤勇樹

 

タイムスケジュールは下記のとおりです

①14:00~14:30

➁14:45~15:15

③15:30~16:00

*各回の内容は少しだけ変わる可能性があります

 

申し込みは下記からお願いします。

 

お席に空きがある場合は、当日会場でもお申込みいただけます

参加費:500円/回

*独和辞書があるとより楽しめます!(電子・アプリでもOK)

 

ドイツフェスティバル2025

ワークショップスケジュール:SCHEDULE 2025 | ドイツフェスティバル | Deutschlandfest

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開催日まで1ヶ月を切った緊急告知となりましたが、スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

(本年7月に開催したワークショップについてはこちら!

ドイツの蚤の市

 

ドイツでは週末になると、色んな場所で蚤の市(Flohmarktが開かれます。

週末のお散歩がてらに蚤の市を覗くのはとっても楽しいもの。

蚤の市で売られているのは、古着、レコードやCD、アンティークの家具、インテリア用品、アクセサリー、子供の玩具、食器類から文房具、昔の写真や意味不明なガラクタなど、なんでもアリで、飽きることはありません。

ドイツ人は物を大切にするため、昔の骨董品が出品されていることも多く、日本人にとっては珍しい掘り出し物を格安で買えることも!

今回はドイツの蚤の市についてあれこれお伝えします。

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スイスのちょっと異様な国境

本ブログでスイスがドイツ・リヒテンシュタイン・オーストリア・イタリアおよびフランスの5カ国に囲まれた内陸国であることについて何度か言及してきましたが、皆様はそんな陸続きであるスイスの国境がどうなっているかご存知ですか?

島国の日本は海が自然の境界線を形成して一番近い隣国であってもかなりの距離を置いている状況なので、歩いて他国に行けると言う感覚をイメージするのは難しいのではないでしょうか?

したがって、スイスの国境は日本の県境に例えると分かりやすいかもしれません。

というのも、殆どの場合においては河川や山などがスイスと別の国の分け目となっており、これは皆様も日頃から経験しているであろう、橋を渡れば他県に入るのと同じ状況です。

とはいえ、中には目印となる境界線が一切なく、「ええええ!?ここが国境なの?」と言わんばかりの線引きが行われた例もあり、その異様な事態に対する驚きを隠せないと同時に何故そのようなことになっているのかと疑問に感じてしまいます。

という訳で、今回はそんなちょっと不思議な境界線をご紹介しながらスイスの国境事情についてのお話をさせていただきます。

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ドイツでの小児定期健診と予防接種

 

はじめまして!当時3か月だった息子を連れてドイツ・デュッセルドルフに1年間滞在した経験を執筆させていただくことになりました、Mutter Nです。

私自身、幼少期をドイツで過ごし、大学ではドイツ語を専攻、今回は夫に帯同してのドイツ移住でした。

大学を卒業した後ドイツ語を使用する機会はほぼなく、到着してすぐは口の動かなさに衝撃を受けました…(笑)。

様々なケアが必要な0歳児を連れての移住ということで当初はかなり気を張っていましたが、色々な助けを得て、時にはドイツらしい体験もしながら楽しく過ごすことができました。

3回にわたってドイツでの子育てについて綴っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!

今回はドイツでの息子の定期健診、予防接種について書きたいと思います。

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新ブログシリーズ「赤ちゃんと暮らしてみたドイツ」配信決定!

いつもトランスユーロアカデミーのブログ記事をご愛読いただき、誠にありがとうございます。

このたび、新シリーズ「赤ちゃんと暮らしてみたドイツ」の配信が決定いたしました。

 

ライターは、約1年間ドイツ・デュッセルドルフで乳幼児の子育てに奮闘したMutter Nさんです!

 

第1弾は2025年10月07日(火)公開予定で、全3回の連載を予定しています。

Mutter Nさんの貴重な経験を基に、ドイツでの子育てについてご紹介しますのでぜひお楽しみに!

 

公開中のブログシリーズは下記のとおりです。

 

≪火曜日配信≫

『日本人からみると不思議なドイツ事情』(HH

『住んでみてわかったドイツ』 (JOJO

『ゆる~く旅するオーストリア』(Ken’s Café

 

≪木曜日配信≫

『ちょっと知りたいスイス』(Birewegge

『ドイツ語と日本語の観察記』(Teller

 

今後も、ドイツ語圏に関する魅力的な情報を発信できるようブログチーム一同力を合わせて、ドイツ語好きの方々をワクワクさせる楽しいブログを作成していきたいと思います。

皆さま、今後もトランスユーロアカデミーブログに対して引き続き変わらぬご愛顧をいただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

モーツァルトクーゲル(MozartKugel)その1

 

時の流れは本当に早いものでブログを開始してからもう半年になります。

徐々に皆様にも私の名前を憶えて頂けると嬉しいです。

 

皆様の旅行の楽しみはどのようなものでしょうか?

食事、美しい眺め、世界遺産観光等、様々な楽しみがあると思います。

今回はお土産ということで、国家公認ガイドの私もついつい買ってしまうお土産に関して、お付き合いを頂ければと思います。

 

そもそもモーツァルトクーゲルとは

 

ドイツ語をそのまま訳すとモーツァルト(Mozart)と球体(Kugel)の組み合わせになります。

文字を見ただけでは想像するのが少し難しいかもしれません。

正解は次の写真になります。

モーツァルトの絵が描かれた包みにくるまれた球形のチョコレート菓子のことです。

実際に私自身、2025年8月にウィーン-成田間のフライトでオーストリア航空を利用した際にも、Mirabell社のモーツァルトクーゲルをお土産として渡されました。

 

現在ではガイドブックで紹介される有名なお土産です。

有名なだけではなく、なんと累計数十億個以上を売り上げているベストセラーになっています。

現在でも10社以上が参入し、様々な種類のモーツァルトクーゲルが販売されています。

 

存続の危機!?

 

昨年のニュースでザルツブルクに衝撃が走ります。

それはモーツァルトクーゲルの売り上げ不調を理由にザルツブルクにある工場を閉鎖する必要があるとのことです。

 

2024年12月6日の記事

見出し「Die letzte Mozartkugel: Mirabell produziert ab heute nicht mehr in Salzburg」、つまり「最後のモーツァルトクーゲル:ミラベルは本日付でこれ以上ザルツブルクでの生産をしません」。

 

2025年3月27日の記事

見出し「Das Ende der „echten Salzburger Mozartkugel」つまり、「生粋のザルツブルク産のモーツァルトクーゲルの終焉」です。

「Die Press」という国内で信用性の高い新聞社の記事

 

 

元々工場に160名ほどいた従業員ですが、コロナ禍のあおりを受け、2024年時点では65名まで減っていました。

現在ではMondelez社に事業を売却し、チェコかポーランドに工場を移転したとのことですが、株式会社でないので、売り上げ等も含め詳細の情報を開示する義務がなく、現段階でも詳細は不明です。

 

この「„echten Salzburger Mozartkugel“」は数ある中でもMirabel社のことを指します。

1枚目の写真に映っているモーツアルトクーゲルは、このMirabel社のものです。

 

モーツァルトクーゲルを巡る争い

 

先ほどのMirabell社ですが、過去にReber社と戦いの火花を散らしているので、そのうちの有名な2つの大事件をご紹介させて頂きます。

 

モーツァルトクーゲルの2大会社といえば、Mirabell社Reber社になります。

こちらの会社が商標権をかけて争いました。

 

商品名事件

両社とも、「Echte Mozart Kugel」という名前で商品を売り出していました。

結果的に、Mirabell社が勝訴し、Mirabell社が「Echte Mozart Kugel」を名乗り、敗訴したReber社は「Echte Reber Mozart-Kugel」とMozartとKugelの間に「-」を入れることを義務付けられました。

 

形状事件

これは先ほどKugelとは「球体」であるというお話をしましたが、商標権が絡むとそういう簡単な話では終わりません。

実際に工場で生産されているモーツァルトクーゲルが完全な球体で販売を許されているのはMirabell社のみとなります。

他社に関しては必ず、球体の中に直線状の部分が存在し、正確には球体になっていないという特徴があります。

 

左:Mirabell社、右: Reber社

両者を比較すると形状の差がわかりやすく、底面が異なります!

 

Mirabell社がなぜこの様に優遇されたかというと、オーストリア、ザルツブルクを生産拠点としていたから自国の会社と認識をされ、反対にReber社はドイツ、バートラインハルに生産工場がある為にドイツの会社、つまり外国の会社という認識をされてしまったからです。

 

しかしながら今回の売却事件で、Mirabellのモーツァルトクーゲルがアメリカに本社を置く会社の手に渡り、味も少し変わってしまったそうです。

 

語っていたらアッという間に文字数の制限になってしまったので、次回は歴史を絡めながら、真のオリジナルモーツァルトクーゲルとは?ということで、モーツァルトクーゲル完結編をお届けします。

さらにそれに加えて、ザルツブルクでしか購入できない私もついつい買ってしまう商品もご案内しようと思います。

 

また皆様にお会いできるのを楽しみにしております!