スイスの連邦州を意味する「カントン」について

過去の記事でスイスの州についてお話した際に何度か「カントン」(Kanton)という言葉が登場しましたよね?州は様々な国で行政管区のひとつで、司法管区や選挙区を指す場合もあります。既にご存知だと思いますが、州はアメリカ合衆国で「ステイト」(State)、ドイツやオーストリアでは「ブンデスラント」(Bundesland)と呼ばれ、国よっては様々な単語が用いられます。そして、スイスではそれぞれの州を「カントン」と言いますが、それは日本だけでなく実はドイツ語圏でも本来あまり馴染みのない言葉なのです。

したがって、今回はスイスで州を何故「カントン」と呼ぶようになったのかについてのお話をさせていただきます。

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ドイツのオルガン文化

ドイツの街に必ずある建物といえば、キリスト教の教会や大聖堂ですが、教会から聴こえる美しく荘厳なパイプオルガンの音色は、ヨーロッパ文化の真髄を感じさせます。ドイツのパイプオルガンの建造技術とオルガン音楽は、2017年にUNESCOの無形文化遺産にも登録されました。ドイツには約400のオルガン工房と、2800人の従業員が存在し、国内のオルガン台数は5万台にものぼります。ドイツは、イタリアやフランス、オランダなどと並んで、独自のオルガン文化を誇っています。

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ブルシェンシャフト―ドイツの学生同盟

サークルや部活など、日本の学校生活の中で結成されるグループ組織はドイツには存在しません。運動系のクラブは教育機関から独立したスポーツクラブ(Sportverein)がその代わりと言えます。しかし、ドイツには独自の歴史によって成立した学生同盟―ブルシェンシャフト(Burschenschaft)というものが存在します。19世紀前半に誕生したこの同盟は、近代の様々な歴史的変動や制圧を乗り越えて今日も存在しており、同盟内の規則はかなり独特で、真剣を使った「決闘」までも存在するそうです。

 

ブルシェンシャフトによるヴァルトブルクの祭典(1817)が行われたアイゼナハ近郊のヴァルトブルグ城

 

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ドイツの城 ノイシュヴァンシュタイン城

ドイツに旅行しよう!じゃあどこに行こう?ドイツの名所というと、どこが思いつきますか?お城は欠かせない観光スポットではないでしょうか。ライン川沿いの古城、ハイデルベルク城、エルツ城など有名なお城は多くありますが、ドイツのイメージシンボルといえば、ノイシュヴァンシュタイン城をおいて他に考えらえないのではないでしょうか。

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森鴎外とドイツ

明治・大正時代の文豪、そして陸軍軍医でもあった森鴎外(1862-1922)。1884年から4年間のドイツ留学を経て、自身の経験をもとにした小説は、今日では近代日本文学の代表作にもなっています。ドイツと縁深く、翻訳家、評論家としても名声を上げ、日本へ西洋文化と西洋文学を広めた第一人者のひとりでもある森鴎外についてお伝えします。

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国名と国旗の原点である町シュヴィーツ

今まで何度かにわたり、スイスの名所をご紹介させていただきましたが、それらは何れもスイスを代表する、言わば定番の都市ばかりでした。しかし、観光ツアーにまず含まれることがなく、ガイドブックに掲載されることも稀でありながら、実は他のどの都市よりもスイスを代表する場所が存在します。それがシュヴィーツなのです。スイスを訪れたことのある方であってもその名前を聞いたことがないという人が多いことでしょう。したがって、今回はそのシュヴィーツについてのお話をさせていただきます。

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スイス最北端の都市シャフハウゼン

スイス北部を流れるライン川はほとんどの場所でドイツとスイスを分ける国境であるイメージが強いのですが、以前ご紹介したバーゼルのようにライン川を跨ぐ市町村も存在し、必ずしも川の南岸がスイスで北岸がドイツという訳ではないのです。しかも、中には完全にライン川の北岸でありながらも実はスイスに属する地域もあります。例えば、スイス最北端の州と呼ばれるシャフハウゼン州(Kanton Schaffhausen)がそのような代表例です。したがって、今回はこのような地理的に珍しいシャフハウゼン州の州都であるシャフハウゼン市をご紹介したいと思います。

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ヴァルプルギスの夜‐魔女たちの宴

もうすぐGW、日本では祝祭日が続く大型連休を迎えますが、ドイツでも5月1日は労働者の祭典であるメーデーとして祝日となっています。しかしこのメーデー、その起源は、春の到来を祝う(夏の到来を祝うという説もあり)ヨーロッパの伝統的なお祭り「五月祭」にあります。そしてその前夜には、魔女たちの宴と云われる祝祭「ヴァルプルギスの夜」(Walpurgisnacht)」が北欧や中央ヨーロッパで行われています。今回はこの魔女の宴・ヴァルプルギスの夜についてお届けします。

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日本に初めて降り立ったドイツ人たち -シャムベルゲル、ツァハリス・ヴァーグナー、ケンペル

マンガ、アニメといったポップカルチャーから、茶道、生け花、盆栽などの伝統文化まで、今日では欧米社会で高い知名度を得た日本文化が多くあります。日本とドイツの間において、本格的な外交が始まったのは、1861年に調印された日普修好通商条約以来であり、ドイツの前身であるプロイセンと公式な関係が結ばれました。

しかし、それ以前、鎖国政策がとられていた江戸時代にも、オランダ人と称して、ドイツ人が来日していたのです。

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