オーストリアのコロナ禍の状況

新型コロナウイルスが発生してもうすぐ3年目に突入します。ニュースを読むとコロナ禍に対する対応は国ごとにそれぞれ異なることが判りますが、人々の実際の様子や生活状況などはなかなか想像しにくいです。私は新型コロナウイルスが発生して以来、オーストリアには帰らず、ずっと日本にいます。最近はオーストリアの状況についてニュースや家族の話を聞いて心配が募るばかりです。感染状況が収拾つかない状況になってきたというニュースが次々に舞い込んで来ます。2021年11月10日には検査陽性者数が1万人を超え、今後も増加が予想されるそうです。なぜオーストリアでは現在の第4波をしっかりと抑え込めなかったのか、それは初動の対応のまずさとオーストリア人のコロナに対する考え方に深く関係しているようです。今回の記事では、オーストリアにおけるコロナ禍の状況を新型コロナウイルス発生当初から振り返ってみたいと思います。

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ドイツ発モダンダンス 

ドイツは世界に誇る著名なモダンダンスの舞踏家、振付家を生み出してきた歴史があります。ドイツのモダンダンスは、古典的かつ伝統的な舞踏の形式であるバレエへのアンチテーゼとして20世紀初頭のワイマール共和国時代のドイツ語圏で誕生し、世界的な発展を遂げ続けています。2014年にはこのモダンダンス及び体系化された指導法が、UNESCOの無形文化遺産にも登録されました。日本でも早くから注目され、国際的な評価を得ている日本の前衛舞踏である『暗黒舞踏』のルーツともなっており、大野一雄(1906‐2010)や江口隆也(1900-1977)、宮操子(1907‐2009)といった有名舞踏家らもドイツで研鑽を積んでいました。

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国民投票の多い国スイス

日本人に「スイスの大統領って誰?」と、聞かれることが度々あるのですが、その回答にはいつも困ります。

というのも、スイスは大統領制でもなければ1人の人物が内閣の首班となることもないので、強いて言うなら国民がそれに最も該当するからです。

また、スイスと言えば単純に「永世中立国」を思い浮かべる方も少なくないと思いますが、スイスの政治体制を一言で表すには少々無理があります。

そのため、今回はそのような疑問の多いスイスの政治について色々とご説明させていただきます。  ⇒続き

ドイツ人と森~失われていくドイツの森~

ドイツといえば森。誰でも思い浮かべるイメージですが、日本の森林面積は国土の三分の二を占める66%もある一方、ドイツの森林面積は全体の32%で1140万ヘクタールです。それにもかかわらず、ドイツにおける森の文化的意義は大きく、人々の生活に密着したものとなっています。数あるドイツの森ですが、その中でも今日は黒い森を手掛かりにドイツ人と森の関係にフォーカスしてみたいと思います。

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日本における在日外国人差別

日本の法務省は2017年、日本在住の外国人を対象にした差別の実態調査を実施しました。この調査の背景として、日本に住む外国人の増加があります。調査は日本の様々な地域に暮らす4,000人以上の外国人を対象に行われました。外国人差別について、どのようなデーターが得られたのでしょうか?

調査内容は、住居探しや職探し、レストランへの入店、日本人との交流など、生活における様々な領域に及びました。この記事では、その中のいくつかの点について触れたいと思います。

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ドイツのことわざ

犬も歩けば棒に当たる、論より証拠、花より団子…。日本語に様々なことわざがあるようにドイツ語にも、数多のことわざが存在します。ことわざのことをドイツ語ではSprichwortと言います。長い歴史の中で培われてきた教訓や格言など、生きていく中での知恵が凝縮されたことわざについて今日はお伝えします。

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オーストリアのお菓子

ヨーロッパのお菓子といえば、フランスやスイスやベルギーのお菓子、特にチョコレートが有名ですね。Birewegge さんが「チョコレート大国スイス」の記事でスイスのチョコレート文化を紹介しましたが、オーストリアのお菓子もスイスのチョコレートに決して引けを取らないと思いますので、今回はオーストリアのお菓子を紹介いたします。

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家も自分で建てる!? DIY大国ドイツ

ドイツはサービス砂漠と揶揄されることもありますが、その反動なのか国民性なのか、なんでも自分でやろう!という精神が強く、DIYもごく身近に行われています。身近な家具のペンキ塗りに始まり、車の修理、電話の配線工事、さらには自分の家の庭に、新しい家を一から建てている人を見たこともあります。

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Velo, Bike, Töff スイスドイツ語講座その5:乗り物

先日、パラグアイ人の知り合いから、南米ではスペイン語が共通言語になっているにも拘らず、それぞれの国で「バス」の呼び名が異なるという興味深いお話を聞きました。

実はドイツ語圏でも同様な傾向があり、国によっては乗り物の名前が大きく異なる場合があります。

中でもスイスドイツ語では標準ドイツ語と語源の違う様々な名称が使われているので、ドイツ人やオーストリア人がその意味を理解することができず、混乱することも少なくありません。

したがって、今回はスイスドイツ語と標準ドイツ語の差異が最も鮮明に表れている乗り物について学んでいきましょう。

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メルヘン それはドイツから

赤ずきん、ヘンゼルとグレーテル、ブレーメンの音楽隊。。。子供時代に慣れ親しんだ物語の数々ではないでしょうか。このような物語、いわゆるメルヘンと聞いてどのようなイメージが浮かびますか?夢のようなおとぎ話、森の中に住む魔女、ヨーロッパのふるいお話など様々なイメージがあるかと思います。これらは主にドイツの民話であり、古くから伝えられている物語です。ドイツの観光ツアーにおいては、メルヘン街道というものもありますね。今回はこのメルヘンについてお届けします。

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